1994 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の感性と行動を学ぶハイパーメディア教材の開発と試行および評価
Project/Area Number |
05680150
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
篠原 文陽児 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00113035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久田 隆基 静岡大学, 教育学部, 教授 (40022214)
青木 和彦 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (50242235)
井上 光洋 大阪大学, 人間科学部, 教授 (60016491)
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Keywords | 学習者特性 / ハイパーメディア / 構成主義 / 教材開発 / 理科教育 / 調査研究 / 教師教育 / 総合科学 |
Research Abstract |
本年度研究目的のすべては、当初の計画及び方法に沿って、研究代表者及び分担者の緊密な連携のもとに進められ、それぞれ、平成5年度に次ぐ第2次とも言える平成6年度の研究を終えている。つまり、 (1)構成主義による調査問題の開発 調査すべき理科の基本概念は「分類」と「つりあい」とし、前者については、8種類の花(茎と葉を含む)、後者については刺激語をシ-ソ-とし、第2次の開発として、研究代表者と分担者の予想による、観点や視点を代えた自己評価を含む問題とした。 (2)調査問題の実施 (1)による調査問題を、静岡大学附属小学校2年生10名に対し、1日あたり2名で5日間にわたって実施した。その結果、特に「分類」は、「つりあい」に比べ、思考の拡がりがきわだっていることが分かった。 (3)ハイパーメディア教材の基礎開発-調査問題のデータベース化- (2)に基づいて、場合分けと分類の観点、シ-ソ-からの連想語をそれぞれデータベース化した。 なお、遂行に当たって、特に(1)と(2)の調査結果に関して課題を指摘することができる。つまり、開発の方法は、ハイパーメディアの特色の一つである、思考の拡がりとイメージの豊かさであり、教員養成大学の学生の感性を高める基礎的なデータを得るためであった。結果は、すでに指摘したように、被験者の思考やイメージの拡がりが、研究者の想像以上のものであることが示され、学生が児童・生徒の思考をどの程度予測できるかが、今後本研究で議論すべき重要な課題となってきたとともに、授業設計のモデルの提案において、いっそう留意すべきものとの認識に達している。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 篠原文陽児: "総合科学の教育のためのカリキュラム開発に関する基礎的研究(4)" 日本科学教育学会年会論文集. 18. 255-256 (1994)
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[Publications] 篠原文陽児: "教員研修におけるハイパーメディア教材開発の定式化に関する研究" 日本科学教育学会研究会研究報告. 19. 45-48 (1994)
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[Publications] 篠原文陽児: "子どもの生活とコンピューター情報社会・映像社会の子どもとメディアー" 理科の教育. 43. 4-7 (1994)
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[Publications] 井上光洋: "新しい学力観と教師の資質・能力" 教育工学関連学協会連合大会講演論文集. 4. 355-356 (1994)
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[Publications] 青木和彦: "授業過程における教師と子どものコミュニケーション対応関係の記述に関する研究" 教育工学関連学協会連合大会講演論文集. 4. 19-20 (1994)
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[Publications] 久田隆基: "観点別評価と新しい学習観・学力観〜理科〜" 観点別評価と新しい学習観・学力観. 84-97 (1994)
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[Publications] 篠原文陽児監修・木村力: "中学校で使うパソコン〜ここが知りたい「情報基礎」〜" オーム社, 150 (1995)