1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05680387
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
神沢 淳 東京工業大学, 工学部, 教授 (80010908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 秀俊 東京工業大学, 工学部, 助手 (50226643)
渡辺 隆行 東京工業大学, 工学部, 助手 (40191770)
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Keywords | 熱プラズマ / 廃棄物 / セラミックス / リサイクル / 焼却灰 |
Research Abstract |
熱プラズマは1万度以上の高温を有する流体であり、金属精錬をはじめ、各種の材料製造への利用が進められている。熱プラズマの特性を活用することにより、各種のスクラップや産業廃棄物を二次資源として有価金属を回収することが可能である。本研究では反応性熱プラズマを用いて都市ごみ焼却灰を溶融することにより無害化し、さらに焼却灰から金属資源等の有用な物質を回収することを目的とした。 まず反応性熱プラズマ処理による各種のセラミックスの処理の結果を、「試料中の熱分解→試料上の反応→蒸発→気相中の熱分解→気相中の反応」という反応経路に従って分類した。このように反応機構が解明できると、金属資源を回収する場合に、それぞれの金属に対して適切な処理方法を選択することができる。反応経路の判断は、ギブスの自由エネルギ変化の比較、平衡組成の計算、処理後の試料と反応容器内蒸着物のx線解析、試料の質量変化の結果から行い、以下の結果を得た。 シリカを熱プラズマで処理した場合には、x線回折のピークが不明瞭であった。しかしギブスの自由エネルギ変化や試料の質量変化等から判断すると、還元雰囲気では金属Siを回収できる可能性がある。アルミナを還元性熱プラズマで処理した場合には、x線回折で少量の金属Alのピークが確認できた。しかし試料の質量変化が非常に少ないことなどから、金属Alの回収は困難であると判断した。ジルコニアはどんな雰囲気においても熱プラズマとの反応は起こりにくい。 現在の研究段階はまだ基礎的段階であるが、次年度には実際の焼却灰のように複数の金属酸化物を熱プラズマで処理する研究を、発光分析等と共に行う予定である。
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Research Products
(2 results)