1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05680414
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 千鶴夫 名古屋大学, 工学部, 教授 (80023068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓜谷 章 名古屋大学, 工学部, 助手 (10213521)
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Keywords | イメージングプレート / 放射線弁別 / エネルギー弁別 / 潜像減衰 / 多数枚同時露出 / 多数回繰り返し読取 / エネルギー損失割合 / 荷電子入射 |
Research Abstract |
通常のX線フィルムの千倍もの感度を有するイメージングプレートはX線回折、ラジオクロマトグラフィー等に多用されている。しかしこの検出器は放射線の種類やエネルギーの弁別はできないと考えられていた。本研究における本年度の研究で次のことがわかった。 1.荷電粒子に対するイメージングプレートの応答 (1)He^<2+>と電子に対する応答に関しては次のとうりである。5MeVのHe^<2+>に対する潜像の強さを1とすれば、〜1MeV程度の高エネルギーの電子および〜100keV程度の低エネルギーの電子に対してはそれぞれ0.44および0.12であった。 (2)潜像の減衰の速さは、エネルギー損失割合(-dE/dx)の大きい放射線による潜像ほど速い。これは潜像を形成しているFセンターやホールの拡散によることが分かってきた。 2.入射粒子の種類やエネルギーの弁別 (1)イメージングプレートを4〜5枚同時に放射線に露出し、各プレートの潜像の強度を測定することにより放射線の種類やエネルギーを弁別できることが分かった。しかし、低エネルギーの放射線は1枚目のプレートで完全に吸収されるため、相互の弁別はできない。そこで次の(2)の方法を考案した。 (2)潜像のあるイメージングプレートを繰り返し続けて何回も読み取り、各回毎の相対強度を求めると、これが放射線の種類やエネルギーの関数であり、これらの弁別に利用できることが分かった。
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[Publications] C.Mori: "Detection of Extremely Low Level Radioactivity with Imaging Plate" Nucl.Instrum.Meth.339. 278-281 (1994)
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[Publications] 松村 歩: "イメージングプレートによる極微量放射能分布の測定" 放射線. 19(2). 49-54 (1993)