1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05680690
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Research Institution | Tokyo Institute of Psychiatry |
Principal Investigator |
森 啓 財団法人東京都精神医学総合研究所, 分子生物学研究部門, 副参事研究員 (10159189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐原 成彦 分子生物学研究部門, 研究員
宇佐美 美穂子 分子生物学研究部門, 研究員
瀧尾 擴士 理化学研究所研究基盤技術部, 生体分子解析室, 室長 (70211349)
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Keywords | アルツハイマー病 / 老化 / アミロイド / ラセミ体 / カルボキシル メチルトラニスフェラーゼ |
Research Abstract |
アルツハイマー病脳に特徴的な遺伝子を同定する目的で、正常脳と疾患脳に含まれるmRNAを比較した。方法論としては、differentialハイブリッド法を用いた。結果として、6つの既知遺伝子と6つの未知遺伝子がみつかった。前者のうちカルボキシルメチルトランスフェラーゼ(CMT)について検討した。CMTのmRNA、タンパクともに正常脳よりAD脳で高進していることがわかった。CMTの高進はその基質であるラセミ体のアルツハイマー病脳内蓄積に反応しているものとかんがえられる。すなわち、ラセミ体の生成による蛋白の異常化が示唆された。このことを検証する1つの実験系として、合成beta蛋白類似体を用いた成果を発表した。 生体を構成する蛋白アミノ酸におけるラセミ体の存在はきわめて例外的であり、通常はすべてL体アミノ酸からなる。この光学異性体であるラセミ体の蓄積は老化組織において散見されるものであり、しばしば疾病と随伴して見出される。アルツハイマー病脳においても老人斑を構成するアミロイド蛋白のラセミ体がしょうめいされている。4種類のアミロイド蛋白類似体を化学合成し、その凝集活性をみたところ、Asp(23)置換体がもっともはやく重合することを、SDSポリアクリルアミド電気泳動、濁度、電顕によって見出した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Furiya,Y.et al.: "Okadaic acid enhances abnormalphcsphorylation on tau proteins" Neurosci.Lett.156. 67-69 (1993)
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[Publications] Endo,R.et al.: "Lack of carborkyl terminal seguences of tau in ghost tangles of Alzheimer's disease" Brain Res.601. 164-172 (1993)
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[Publications] Takahashi,H.et al.: "Monoclonal antibody to beta peptide,necognizingamyloid doposits, neuronal cells and lipotuscin pigments in systemic organs" Acta Neuropath. 85. 159-166 (1993)
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[Publications] kawahara,M.et al.: "Aluminum promotes the eggregation of Alzheimer's amyloid beta-protein in vitro" Biochem. Biophys, Res. Comnean. 198. 531-535 (1994)
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[Publications] Tomiyama,T.et al.: "Raceonization of Asp^<-23> residue attects the aggregation properties of Alzheimer's amyloid beta protein analogules" J.Biol.Chem.269. 10205-10208 (1994)