1993 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロカプセルを用いた新しい in vivo 制癌剤感受性試験
Project/Area Number |
05807119
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
陳 光永 日本医科大学, 医学部, 助手 (70241106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 茂 日本医科大学, 医学部, 助手 (80193647)
高橋 望 日本医科大学, 医学部, 助手 (90216739)
井出 道也 日本医科大学, 医学部, 助手 (20176316)
清水 一雄 日本医科大学, 医学部, 助手 (20133449)
前田 隆志 日本医科大学, 医学部, 助手 (10209380)
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Keywords | アルギン酸マイクロカプセル / 制癌剤感受性試験 / SDI法 / MTT assay |
Research Abstract |
半透膜であるアルギン酸マイクロカプセルで被包した腫瘍細胞株を用いてSDI法(MTT colorimetric assay)の可否を検討した。マイクロカプセル内のKATOIII細胞(KATOIII・AMC)の増殖曲線は浮遊細胞の増殖に2日程度遅れて推移したが12日目以降はカプセル内の細胞数が逆転しさらに増加が認められた。培養中のKATOIII・AMCに0.5%MTTを添加し培養するとカプセル内の細胞周囲にformazanが放射状に形成され、DMSOにてformazanは完全に溶解され、540nmの吸光度(OD_<540nm>)を測定することによりMTT assayが可能であった。従来のマイクロプレートでのassayと同じ条件でKATOIII・AMC、MKN28・AMCに対してMTT assay(MMCとADR;0.1,1,10mug/ml、5FU;0.5、5、50mug/ml、CDDP;10,30,50mug/ml)を施行した。マイクロカプセルを用いたin vitroのassayでは薬剤濃度の上昇とともにformazan形成は抑制されており、算出されたInhibition Index(%)は従来のMTT assayとほぼ同様の結果が得られた。マイクロカプセルの移植後8、16日目の回収率は70.8、54.5%で、移植後8日目に回収したカプセル内の細胞は移植時に比べ著明に増殖し、MTT添加後の培養でformazanは良好に形成され充分なviabilityを有していた。マイクロカプセルの腹腔移植後にtegafurを静脈内投与し、カプセル、KATOIII・AMC内の薬剤濃度を測定するとカプセル、KATOIII・AMC内のtegafur、5FU濃度は肝組織内濃度と同程度で、5FU濃度は腫瘍細胞を含んだKATOIII・AMCの方がカプセルのみよりも高値であった。in vivoの試みとしてKATOIII・AMC、MKN28・AMCを腹腔移植後2、4日目にMMC、ADR、5FU、CDDPの静脈投与を行い、6日目にカプセルを回収しMTT assayを施行した。回収されたカプセルに対してMTT colorimetric assayを施行し得て、I.I.の算出が可能であった。
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Research Products
(1 results)