1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06041020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
末成 道男 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20054570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 燿ぜん 広東省立民族研究所, 教授
NGO Duc Thin ベトナム社会科学院, 民俗研究所, 教授
蒋炳 せん 厦門大学, 人類学研究所, 教授
横山 廣子 国立民族学博物館, 第二研究部, 助教授 (30143324)
伊藤 亜人 東京大学, 教養学部, 教授 (50012464)
瀬川 昌久 東北大学, 国際文化研究科, 助教授 (00187832)
川崎 有三 帝京大学, 国際部, 助教授 (20161309)
清水 純 日本大学, 経済学部, 助教授 (30192610)
三尾 裕子 東京外大, AA研, 助教授 (20195192)
田村 克己 国立民族学博物館, 第二研究部, 助教授 (40094156)
王 しょう興 千葉大学, 文学部, 教授 (50241930)
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Keywords | 中国 / 人類学 / 周辺性 / 変動過程 / 儒教 / エスニシティ / 民族 / 国家 |
Research Abstract |
現地調査を、中国の上海市(伊藤)と福建省南部(清水、蒋)、福建省北部(王)、および雲南省(横山)、香港(瀬川、劉)ベトナムのハノイ(末成,Ngo)およびナムディン(末成)の7カ所で実施した。上海では、郷鎮企業における血縁、地縁、その他のネットワーク、福建南部では漁業の技術、家族親族および民間信仰の変化、雲南では、少数民族にみられる個人のエスニックアイデンティティと国家の関係、ハノイ近郊では、家内工業の衰退と家族、親族との関係、ナムディン郊外では、未だに権力をもつ合作社と、20カ所を越える祠堂を中心として展開される祖先祭祀との関係、福建北部では現代化と高度成長の中での伝統の復興と少数民族の民族識別を求める動きなどが確認された。これらは、現在中国とその周辺地域の置かれている経済変動と個人のアイデンティティ確認への動きを示すもので、周辺性に価値を見いだそうという新しい動きの一環として理解される。 研究会は、第一回を6月民族学会の研究大会前日に仙台で個々の調査計画と共通の問題を検討、第二回を11月23日東京で調査報告と次年度調査予定の検討を行った。 第二年度は、これらのケースをさらに追跡すると共に、今回行い得なかった韓国や海南島などの地域地域をも含め、比較に重点を置いて研究を進めたい。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 末成道男: "ベトナムの家譜" 東洋文化研究所紀要. 127(予定). (1995)
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[Publications] 王しょう興: "中国人-その中心と周辺" 民族の出会うかたち(朝日選書). 243-261 (1994)
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[Publications] 田村克己: "ビルマの民族と民族間関係" 民族の出会うかたち(朝日選書). 153-170 (1994)
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[Publications] 清水 純: "クヴァラン族の伝説" 研究紀要(日本大学経済学研究会). 18. 51-76 (1994)
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[Publications] 瀬川昌久: "中国東南部における漢族/少数民族境界をめぐって" 民族の出会うかたち(朝日選書). 225-242 (1994)
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[Publications] 横山廣子: "中国における民族的帰属の変更に関する覚書" 民博通信. 67. 37-48 (1995)
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[Publications] 末成,道男: "中国文化人類学文献解題" 東京大学出版会, 311 (1995)
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[Publications] Suenari,Michio(eds.): "Perspectives on Chinese Society:Views from Japan." University of Kent Press(予定), 338 (1995)
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[Publications] Jホワトソン著・瀬川昌久 訳: "移民と宗族-香港とロンドンの文氏一族" 阿吽社(予定), (1995)