Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
趙 みん 雲南省梁河県, 副知事
丁 俊 雲南省地質科学研究所, 所長
羅 君烈 雲南省地質鉱産局, 教授
孟 憲国 曁南大学, 生物工程系, 助教授
趙 鵬大 中国地質大学, 学長教授
佐藤 興平 工業技術院, 地質調査所, 主任研究官
高木 秀雄 早稲田大学, 教育学部, 助教授 (60154754)
小林 祥一 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 助教授 (20109739)
板谷 徹丸 岡山理科大学, 自然科学研究所, 教授 (60148682)
金田 博彰 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10092181)
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Research Abstract |
世界における鉱物資源の存在量等を予備するためには,各鉱種について品位-鉱量関係を求め,それから得られるモデルが利用される.ところで,中国の雲南省というように,ある限られた地域にこの品位-鉱量関係を適用すると,同一の鉱種に属する鉱床の数が少ないため,統計処理上,特異なデータの存在が,その結果に大きく影響を与える.そこで,複数の鉱種をまとめて利用できるように,鉱石価値-鉱量モデルを作成し,その有効性を検討した.その結果,W+MoとPb+Zn鉱床の鉱石価値-鉱量関係はよい直線性を示した.また,塊状硫化物,正マグマ成,漂砂,斑岩,交代,層準規制型鉱床もよい直線性を示した.したがって,これらの鉱床は1つの母集団に属するとして,統計的処理ができる.これに対して,解析に利用したすべての鉱床をまとめた場合は,2つの指数関数の組合せで近似される.同様の傾向は,Cu+W+Mo,Cu+Pb+Zn,Au+Ag鉱床,および鉱脈型と不整合関連型の鉱床で見られた.したがって,これらの鉱種あるいは鉱床型の鉱床は高価値グループと低価値グループに分けられる。 中国の金資源について,品位-鉱量の関係を調べた.全体としてみると,30ppm以上の高品位鉱床,30-3ppmの中品位鉱床,3ppm以下の低品位鉱床に分けられる.高品位鉱床の対数累積鉱量は品位が低下してもほとんど増加しない.一方,中品位鉱床では,品位の低下とともに,対数累積鉱量は直線的に増加する.さらに,低品位鉱床では,鉱量の急激な増加が見られる.初生鉱床の品位-鉱量関係は,2つの指数関数の組み合わせで説明できる.このモデルにもとづく推定鉱量と実際の鉱量との相関関数は0.990である.砂鉱床も2つの指数関数の組み合わせで説明でき,そのときの相関関数は0.986である.なお,高品位鉱床と低品位鉱床の境は1ppmである.
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