1996 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける情報伝達と人間移動-南北の比較研究-
Project/Area Number |
06041036
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中嶋 幹起 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (10014507)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西澤 治彦 武蔵大学, 人文学部, 助教授 (80218148)
津曲 敏郎 小樽商科大学, 言語センター, 助教授 (80113588)
栗原 浩英 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (30195557)
DANIELS Chri 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30234553)
峰岸 真琴 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (20190712)
中見 立夫 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (20134752)
斯波 義信 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (00039950)
梅田 博之 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (20014459)
|
Keywords | 情報伝達 / 文化変容 / 漢語 / 中国少数民族 / 当案館資料 / 韓国語 / 人口移動 / 民族関係 |
Research Abstract |
研究代表者および各研究分担者は、東アジアを東北部、西北部、東南部に分けて広域的な調査を行なった。東北部担当の梅田は、韓国のソウルを中心に言語の記述的研究を行なった。これは、梅田が数年来に渡って行っている朝鮮語も世代間の差異を重点的に研究するものである。中見は、内モンゴル及び外モンゴルで社会変化を観察し、当案館で所蔵文書の調査をし、北京の第一歴史当案館において、モンゴル・満洲関係文書の収集をした。中嶋は、北京でシボ族、蒙古族及びエベンキ族の言語生活と社会生活の実態把握を行なった。また、北京図書館や当案館で乾隆初期の満文本や17世紀から19世紀に至るジェスイット教会士の活動と関連文献の調査を行った。本研究組織に新たに加わった西北部担当の大塚は甘粛と寧夏回族自地区を調査して、西北地区の言語調査を行い、西夏語研究文献を中心に収集をおこなった。東南部分担の斯波はシンガポールとマレーシアの華僑を調査して人口移動と社会変化の調査を行ない、新たなデータを得た。新たに本研究組織に加わった栗原は中国とベトナム国境地帯の経済開放に伴う急激な社会変化の様子を観察するために当該地域に赴き研究を行った。同じく西澤は上海経由紹興において、特に、酒造の実態を臨地調査して、主として、生業形態と流通機構及び経済交流の実態把握につとめた。峰岸は、貴州省において数年来に渡って聞き取り調査をおこなってきたが、今回も引き続き言語面における漢民族文化の浸透の実状把握を試み、記述的研究を行った。
|
-
[Publications] 中嶋幹起: "中国北方方言の多様性-北京語の調査から-" 京都産業大学国際言語科学研究所 所報. 17-2. 24-53 (1996)
-
[Publications] 中嶋幹起: "中国の諸方言-西北方言を中心として" 大東文化大学言語文化研究所 紀要. 4. 20-28 (1996)
-
[Publications] 中嶋幹起: "御製増訂清文鑑(第5冊)" 不二出版, 350 (1996)
-
[Publications] Christian Daniels & Nicholas K.Menzies: "Science & Civilization in China,Vol Vl:3" Cambridge University Press, 739 (1996)