1996 Fiscal Year Annual Research Report
旧統治領南洋群島に残存する日本語・日本文化の調査研究
Project/Area Number |
06041070
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土岐 哲 大阪大学, 文学部, 教授 (10138662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由井 紀久子 大阪大学, 文学部, 講師 (20252554)
渋谷 勝己 大阪大学, 文学部, 助教授 (90206152)
小松 和彦 大阪大学, 文学部, 教授 (90111781)
真田 信治 大阪大学, 文学部, 教授 (00099912)
須藤 健一 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (10110082)
崎山 理 国立民族学博物館, 第5研究部, 教授 (10030131)
宮島 達夫 京都橘女子大学, 文学部, 教授 (30099915)
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Keywords | 日本語教育 / 中間言語 / 言語変化 / 受容と変容 / 借用語 / ミクロネシア / 公学校 / 皇民化教育 |
Research Abstract |
初年度、第2次年度で得られたデータをもとに最終年度として総括的調査を行なった。 1 土岐・宮島・真田のデュブロン、ウ-マン、チューク、ポンペイ各島での追加調査の他、コシュラエ島での調査も実施した。フェーファン島での追加調査も計画していたが被調査者死去のため実施できなかった。また、ハワイ大学において統治時代の文献資料収集を行なった。土岐は音声、宮島は語彙、言語生活等を中心に、真田は借用語を中心にデータの収集を行ない、現在それぞれの観点からデータを分析中である。 2 小松は北マリアナ連邦サイパンおよびミクロネシア連邦チューク州において特にポンナップ島住民を中心に日本時代に習った昔話等の残存のしかたなど、日本語・日本文化の受容と変容について調査を行なった。 3 渋谷はパラオにおいて面接調査を実施、日本語の談話資料を収集した。また、その中の動詞文を中心に取り上げ、文法的な観点から特に格や態についてデータを分析中である。 4 由井はサイパンにおいて追加調査、パラオにおいては離島民に、ヤップにおいては前回収集できなかった女性インフォーマントに面接調査を行なった。離島民は第3言語として日本語を習得しているが、その習得過程についてデータを収集した。また、ヤップの女性は看護婦助手として衛生普及に務めたがその過程で日本語の運用力を身につけた。借用語とパラオ語との意味の共生、人物評価に関わる比喩表現、テンス・アスペクトについてデータを現在分析中である。また、オーストラリア国立大学およびグアム大学において文献調査を行ない、日本国内で得られない雑誌等を確認収集した。
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[Publications] 土岐哲: "音声教育(日本)の展望" 音声学会会報. 21号. 35-42 (1996)
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[Publications] 土岐哲: "日本語学と日本語教育 音声の指導" 日本語学7月臨時増刊 日本語学の世界. 192-198 (1996)
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[Publications] 土岐哲: "トラック諸島に残存する第2言語としての日本語話者による音声について(仮題)" 大阪大学文学部紀要. 38号. (1998)
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[Publications] 真田信治: "一型アクセントとしてのチューク語-ミクロネシアでの言語調査から-" 平山輝男博士米寿記念論集 日本語研究領域の視点(上)(明治書院). 721-727 (1996)
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[Publications] Sanada,Shinji: "Phonological Characteristics of Japanese-derived Borrowings in the Trukese of Micronesia" 日本語科学(国立国語研究所). 13 (1997)
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[Publications] 真田信治: "コスラエ語(ミクロネシア)における日本語からの伝播語の音的特徴" 加藤正信先生退官論集(明治書院). (印刷中). (1997)
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[Publications] 真田信治: "ミクロネシア諸言語における日本語からの借用語" 大阪大学文学部紀要. 38(予定). (1998)
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[Publications] 崎山理: "複合的な言語状況" 秋道智弥他編 ソロモン諸島の生活誌-文化・歴史・社会-(明石書店). 36-48 (1996)
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[Publications] 崎山理: "東南アジア諸語との対照" 日本語学. 15巻8号. 175-182 (1996)
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[Publications] 崎山理: "旧南洋群島に残存する日本語語彙の比較研究" 大阪大学文学部紀要. 38(予定). (1998)
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[Publications] 渋谷勝己: "旧南洋群島に残存する日本語の動詞の文法カテゴリー" 阪大日本語研究. 9(印刷中). (1997)
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[Publications] Shibuya,Katsumi: "Second language maintenance:the case of Japanese case system in Yap" 大阪大学文学部紀要. 38(予定). (1998)
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[Publications] Shibuya,Katsumi: "Second language maintenance:the case of Japanese voice system in Yap" 大阪大学文学部紀要. 38(予定). (1998)
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[Publications] 小松和彦: "風を見る神の末裔-ポンナップ島民族誌フィールドノート(一)-" 比較日本文化研究. 2号. 140-151 (1995)
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[Publications] 小松和彦: "ミクロネシアの文化交流史" 柏木隆雄・山口修編 異文化の交流(大阪大学出版会). 109-133 (1996)
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[Publications] Komatsu,Kazuhiko: "Japanese Language and Culture in Chuuk" 大阪大学文学部紀要. 38(予定).
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[Publications] 由井紀久子: "ミクロネシアの日本語-植民地での日本語教育-" 柏木隆雄・山口修編 異文化の交流(大阪大学出版会). 135-153 (1996)
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[Publications] 由井紀久子: "旧ヤップ公学校卒業生に残存する日本語のテンスの特徴" 大阪大学文学部紀要. 38(予定). (1998)
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[Publications] 由井紀久子: "旧ヤップ公学校卒業生に残存する日本語のアスペクトの特徴" 大阪大学文学部紀要. 38(予定). (1998)
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[Publications] 土岐哲: "日本語教育の方法論-聞く・話す・読む・書く-" 新ことばシリーズ3 日本語教育. 64-78 (1996)
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[Publications] Miyazima,Tatuo: "Mikuronesia no Nihongo" Romazi no Nippon. 507. 2-4 (1995)
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[Publications] 真田信治: "チューク語(ミクロネシア)における日本語からの借用語" 言語学林1995(三省堂). 1-8 (1996)
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[Publications] 崎山理: "ミクロネシア・ベラウのピジン化日本語" 思想の科学. 522. 44-52 (1995)
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[Publications] 崎山理: "ベラウのことわざ" 世界ことわざ大辞典(大修館書店). 243-248 (1995)
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[Publications] Sakiyama,Osamu: "Decipherment and Studies of Early Palaun Word-Lists Collected since the Eighteen Century" Bulletin of the National Museum of Ethnology. 20-1. 1-48 (1995)
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[Publications] 由井紀久子: "旧ヤップ公学校卒業生の日本語談話能力-訂正過程についての一考察-" 阪大日本語研究. 8. 75-87 (1996)
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[Publications] 渋谷勝己: "旧南洋群島に残存する日本語の可能表現" 無差(京都外国語大学). 2. 81-96 (1995)
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[Publications] 渋谷勝己: "多くの借用語と高い日本語能力を保ち続ける人々" 月刊日本語. 2月号. 22-25 (1995)
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[Publications] 須藤健一: "Japanese Language and Culture in Yap and Palau" 大阪大学文学部紀要. 38(予定). (1998)