1994 Fiscal Year Annual Research Report
中国における病原真菌及びカビ毒生産菌の生態学的研究
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06041134
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| Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
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Principal Investigator |
堀江 義一 千葉県立中央博物館, 科長 (40092093)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
干 淞 ハルピン医科大学, 第2付属医院皮膚科, 教授
尤 剛 黒龍江省日中友誼医院, 主任医師
車 乃増 第四軍医大学, 西安医院皮膚科, 教授
金 学朱 長春白求恩医科大学, 第2臨床学院皮膚科, 教授
呉 紹煕 南京医科大学, 皮膚病研究所, 教授
李 若瑜 北京医科大学, 真菌和真菌病研究中心, 副教授
王 端礼 北京医科大学, 真菌和真菌病研究中心, 教授
田口 英昭 千葉大学, 真核微生物研究センター, 助手 (70092070)
西村 和子 千葉大学, 真核微生物研究センター, 教授 (00114314)
宮治 誠 千葉大学, 真核微生物研究センター・センター長, 教授 (40009494)
吹春 俊光 千葉県立中央博物館, 学芸研究員 (50250147)
沼田 眞 千葉県立中央博物館, 館長 (10009037)
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| Keywords | マイコトキシン / 中国 / アスペルギルス / カビ毒 / 土壌菌 / 病原真菌 / 黒色真菌 / オクラトキシン |
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| Research Abstract |
今回、中国の西安市、南京市、揚州、鎮江市、ハルピン市において病原真菌、カビ毒生産菌の分布、生態学的研究のため、土壌、農作物、農作物の葉、茎などを採集した。それら採集土壌のうち、西安市採集土壌402試料、南京市採集土壌49試料、ハルピン市採集土壌23試料については、北京市の北京医科大学真菌和真菌病研究中心にて病原真菌、特に黒色真菌症病原菌とカビ毒生産性とともにアスペルギルス症病原菌として報告されている菌類を土壌平板法を用いて培養し、計数・分離した。その結果、カビ毒生産とともにアスペルギルス症の病原性として報告されているAspergillus hlavus,Aspergillus humigatus,Aspergillus neoellipticus,Aspergillus niger,Aspergillus terreus,Emericella spp.(E.nidulans,E.rugulosa),Neosartorya spp.(N.fischeri,N.glabra)などが多数分離された。これらの地域ではこれらの菌類による発ガン性カビ毒aflatoxin,sterigmatocystin、向神経性カビ毒fumitremorugin、肝臓障害を起こすカビ毒citrinin,patulinなどの穀類をはじめとする農作物に対するカビ毒汚染が懸念された。特にA.flavusは南京市採集土壌の61%に、A.fumigatusは西安市採集土壌の85%,ハルピン市土壌の61%より分離された。また、A.niger菌群の菌は西安市採集土壌の68%、南京市採集土壌の98%より分離された。その他、西安市採集土壌の61%よりA.terreus、59%よりEmericella sppがそれぞれ分離された。また、今回の調査でPetromyces alliaceusが西安市採集土壌の21%より分離された。この菌は1998年の中国山東省の土壌調査でも比較的多数分離された菌であるが、他の地域からの報告はほとんど見られず中国を特徴ずける菌といえよう。これらP.alliaceusのほとんどの株は腎臓を標的とする強いカビ毒でありドナウ河流域の風土病であるバルカン腎症の原因化合物と考えられているochratoxin Aを生産する。今回これらん菌類が多数分離された事は注目される知見であった。
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Research Products
(1 results)
