1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06044228
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
小野 欽司 学術情報センター, 研究開発部, 教授 (70260015)
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Keywords | BL CATプロジェクト / インターネット / NACSIS Thaiプロジェクト / ソウル大学図書館 / データベース検索 / マルチメディア国際共同実験 / アジア地域における学術情報交流 |
Research Abstract |
学術研究の国際化に伴い、学術情報センターでは、学術情報の円滑な流通を促進するネットワークの整備拡大及び情報流通体系を確立する研究を進めている。 本年度は学術情報センターのデータベースや書誌情報を海外の大学等より使用し、また研究者の間で学術情報の交換を可能にするための実証的な学術情報の流通方式の研究を開始した。まず、相手国の現状を把握し、望ましい情報流通方式を確立するために、英国、韓国、スウェーデン、タイの調査をした。ネットワークを介した学術情報の流通方式を実証的に研究する本研究に関して、共同研究対象国および参加研究者と協議を始めたところ、予想以上の反応が見られたので、タイ国関係では、早急に本計画を拡大し、タイの主要大学の研究者からなるNACSISのタイプロジェクトを立ち上げた。 本研究ではアジア地域における将来の学術情報交換システムの形成に重要な基礎資料を提供できると考えている。 また、国際的に整備されつつある学術情報システムの動向を把握し、信頼性のある効率的な情報流通手段の実現をめざすため、タイにおいてこれに関するワークショップおよびデモンストレーションを行った。さらに日本国内の研究者と外国の研究者の間で共同して研究を促進する新しい手段の可能性について研究を開始した。タイにおけるワークショップでは、各国のネットワークおよびが学術情報交換形態の情報交換をした。さらに、アジア地域における望ましい学術情報流通システム形成方策についてのパネル討論をした。本研究により、最近わが国が唱え始めたわが国のアジア地域における科学技術や学術の国際貢献の促進の具体的施策として寄与できるものと考えられる。以上を要約すると、 1)英国のBL(The British Library)CATプロジェクトを1年延長し、パケット利用からインターネット方式の利用に変更する場合の課題を抽出、可能なことを実験で検証した。 2)タイにおいてNACSIS Thaiプロジェクトを設立し、ワークショップおよびデモンストレーションを行った。米国経由でデータベース検索のユーザ評価実証実験ならびに日本語環境でのネットワークを使用したタイとの共同実験を実施した。 3)学術情報センターシステムと韓国ソウル大学などの類似システムとのシステム間相互接続方式を検討したが、解決すべき課題が多いことが明らかとなった。 4)スウェーデンとのネットワーク支援セミナーの実証実験を実施し、マルチメディア応用などの共同実験をする計画をとりまとめた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小野 欽司: "OSI7層ボードのためのオペR-ティングシステム" 情報処理学会論文誌. 35巻. 865-874 (1995)
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[Publications] 小野 欽司: "フレキシブルネットワークの将来展望" 電子情報通信学会誌. 77巻. 449-454 (1994)
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[Publications] 根岸 正光: "ネットワーク時代の大学図書館" 情報の科学と技術. 13. 26-42 (1994)
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[Publications] 内藤 衛亮: "「研究要覧」の電子出版" 学術情報センター紀要第7号. (1995)
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[Publications] TAKASU,A.,SATOH,S: "A Document Understanding Method for Database Construction of an Electronic Library" Proc.of 12th IAPR International Conference on Pattern Recognition,. 463-466 (1994)
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[Publications] 相澤 彰子: "スキーマ貧欲な遺伝的探索アルゴリズムの構成" 電子情報通信学会誌. 78巻. 94-104 (1995)
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[Publications] 根岸 正光: "SGMLの活用" オーム社, 168 (1994)