1994 Fiscal Year Annual Research Report
市場経済への転換過程下の中国企業改革に関する調査研究
Project/Area Number |
06045033
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
座間 紘一 山口大学, 経済学部, 教授 (30034870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 喜民 山東大学, 経済学院, 講師
秦 鳳鳴 山東大学, 経済学院, 講師
範 愛軍 山東大学, 経済学院, 副教授
張 欽先 山東大学, 経済学院, 副教授
趙 植業 山東大学, 経済学院, 教授
陳 建平 山口大学, 経済学部, 講師 (40253132)
山代 研一 山口大学, 経済学部, 教授 (70243623)
藤原 貞雄 山口大学, 経済学部, 教授 (10034878)
米谷 雅之 山口大学, 経済学部, 教授 (50034864)
増田 正勝 山口大学, 経済学部, 教授 (80034867)
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Keywords | 中国 / 企業改革 / 自動車産業 / 企業間りンケージ / 技術協力 / 外資導入 / 日中経済協力 / 近代化 |
Research Abstract |
市場経済への転換過程下での中国の企業改革について、以下の理由により、対象を自動車産業に絞った。即ち、(1)自動車産業は重要産業として今後の発展が期待され、また近代化・集約化政策が提起され、大きく変化しようといている、(2)裾野の広い産業で、産業間・企業間リンケージが広範かつ緊密で、企業改革の成果を図る上で最適産業である、(3)近代化に際して国際協力関係の発展が望まれ、日中の企業間強力の可能性を大きくもった産業である等である。 今年度は先ず実体を広く把握し、それぞれの研究者の専門領域から多角的に中国企業の市場化改革の現状と問題点、日中経済協力の可能性について研究することにし、(1)長春、瀋陽、済南、上海の主要な自動車企業(中国企業、進出日本企業)、関係行政指導機関の現地調査、(2)山東大学の共同研究者とのシンポジウムおよび済南での共同調査、(3)日本での自動車企業の訪問調査、(4)有識者を招いての研究会、(5)資料収集、(6)現地調査の聞き取り記録の整理などを行った。 こうした方法を採ったことによって、日本の自動車産業についての基礎知識を前提に、中国自動車産業について個別企業の組織と経営、技術のあり方、部品、組立の企業間リンケージの分散性と不規範性、地理的広がり、外資および外国技術導入と消化の実態、近代化・集約化政策の各企業での実施を巡る諸問題、自動車企業の改革の現状と問題点、日中協力の可能性について、研究課題がより鮮明にされた。また山東大学の協同研究者および遼寧大学の研究者との共同討論を通じて同一テーマでの両国の研究者の関心と方法についての理解が深まり、協同研究のあり方についても知見が得られた。 次年度の課題としては両国の共同研究者の問題意識や研究方法の共有とそれに基づく協業・分業体制の確立により、各側面についてのより立ち入った調査研究を行うことである。
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