Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 鳳鳴 山東大学, 経済学院, 講師
張 喜民 山東大学, 経済学院, 講師
藩 愛軍 山東大学, 経済学院, 副教授
染 樹新 山東大学, 経済学院, 講師
張 欽光 山東大学, 経済学院, 副教授
趙 植業 山東大学, 経済学院, 教授
陳 建平 山口大学, 経済学部, 助教授 (40253132)
古川 澄明 山口大学, 経済学部, 教授 (10148992)
藤原 貞雄 山口大学, 経済学部, 教授 (10034878)
米谷 雅之 山口大学, 経済学部, 教授 (50034864)
増田 正勝 山口大学, 経済学部, 教授 (80034867)
山代 研一 山口大学, 経済学部, 教授 (70243623)
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Research Abstract |
中国の市場経済への移行過程下での企業改革について,対象を自動車産業に絞り,日中自動車企業の訪問調査を行った。派遣調査では上海フォルクスワ-ゲン,湖北東風第二汽車,重慶嘉陵,広州標致などの自動車企業および自動車関係行政機関を訪問調査した。招へい調査では日本側研究者と共同でマツダ,トヨタ,スズキおよびマツダ下請部品企業,山口県の対中進出企業などの訪問調査を実施した。 これによって得られた新たな知見は以下のとおりである。訪中調査では,中国で国際競争力をそなえた自動車産業育成の目標に照らして,その実績をあげているのは上海VW社のみであること,その上海VW社でも,現在は中程度の技術移転を組立,部品両部門においてようやく達成しつつある情況にあること,中国が目標とする国際市場競争に耐えうる乗用車産業育成のためには,上海VW社と拮抗しうる他の自動車企業集団が2〜3社出現することが必要であること,しかし現状ではそこまでの企業集団は出現していないこと,その原因としては,上海との産業基盤の差と同時に他の自動車企業集団を支える外国有力企業の成果が十分にでていないことが考えられる。その原因の追求は中国の産業政策,外資政策,会社法などのマクロの視点と経営組織,労務管理,技術管理などの経営システムなどの内在的な問題の双方から深めることができる。総じて,中国自動車産業の自立的発展には,依然として実体と目標とのずれがある。 招へい調査では,中国側共同研究者が日本の自動車企業の技術設備,経営管理,労務管理などのあり方について具体的知見を得,日本の自動車企業の対中認識,対中戦略について直接的情報を得ることができた。 日中共同研究者の共同討論,意見交換をつうじて,共同研究者相互の問題関心とアプローチの方法について共通認識が深まった。
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