1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06282113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱岡 利之 大阪大学, 医学部, 教授 (60028529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 浩三 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60117603)
上田 龍三 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (20142169)
鶴尾 隆 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (00012667)
杉町 圭蔵 九州大学, 医学部, 教授 (00038762)
鈴木 紀夫 東京大学, 医学部, 教授 (10010050)
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Keywords | がんの早期診断法 / がんの質的診断法 / がん免疫 / がんの遺伝子治療 / がんの分子標的治療 / がん化学療法 / がんの放射線療法 |
Research Abstract |
「がん治療」領域の目的は、がんの適確な診断法の確立と有効な治療法を確立するべく、その基礎となる新たな生物学的知見を集積することである。平成7年度は、その2年目にあたり、研究1は20班を、また、研究2は80班を組織して研究を遂行しつつある。即ち、がんの早期診断法・質的診断法では、遺伝子、染色体、たんぱく分子等をマーカーとした診断法の開発が行われ、また、ポジトロンCT、PET等の核医学診断の分野でも進展がみられた。がん免疫の基礎と免疫療法では、腫瘍抗原ペプチドの解析、抗腫瘍免疫応答を制御する各種サイトカイン、シグナル伝達分子等の解析が進行中である。がんの遺伝子治療では、がん治療を目指し、ウイルス、リポゾーム等による遺伝子の効率良い導入法の開発に加え、新たな標的遺伝子の検索も行っている。がんの分子標的治療では特定の治療法にとらわれず、IL-6、ADF/TRX、一酸化窒素(NO)をはじめ、がん治療の将来の標的分子たる可能性のある諸分子について基礎的情報を集積した。がん化学療法では新規抗がん物質の検索、がん関連各種シグナル伝達分子を標的とした新しいがん化学療法の開発、薬剤耐性等の基礎的研究等が進められている。がんの放射線療法では、細胞特性の解明とそれに基づいた照射療法や温熱療法の確立、より有効な照射装置の開発が研究され、治療抵抗性がんの細胞特性解析等がおこなわれた。 がん研究は総合科学であり、長期的展望に立った総括的な研究体制が必要であるため、本総括班では、上記諸研究の進展を助け、また、その成果を有機的に統合する目的で各研究の進展状況についての情報を集積/評価し、さらに、この情報をもとに、今後の基礎研究を推進すべき問題点について検討した。
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[Publications] Yamamoto,N., et al.: "Regulatory mechanisms for production of IFN-γ and TNF by anti-tumor T cells or macrophages in the tumor-bearing state." J. Immunol.154. 2281-2290 (1995)
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[Publications] Sakata,K., et al.: "Further application and evaluation of critical cell number and modifying factors in radiocurability of multicellular spheroids." J. Radiat. Res.36. 17-30 (1995)
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[Publications] Sugimachi,K., et al.: "Carcinogenesis and histogenesis of esophageal carcinoma." Cancer. 75. 1440-1445 (1995)
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[Publications] Seimiya,H., et al: "Cloning, expression and chromosomal localization of a novel gene for protein tyrosine phosphatase (PTP-U2) induced by various differentiation-inducing agents." Oncogene.10. 1731-1738 (1995)
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[Publications] Washimi,O., et al: "In vivo occurrence of p16 (MTS1) and p15 (MTS2) altercations preferentially in non-small cell lung cancers." Cancer Res.55. 514-517 (1995)
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[Publications] Yamamoto,H., et al: "Suppresion of matrilysin inhibits colon carcinoma cell invasion in vitro." Int. J. Cancer. 61. 218-222 (1995)