1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06301084
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
和唐 正勝 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (80107010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 義夫 岡山大学, 教育学部, 助教授 (80095033)
近藤 真庸 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90178426)
友定 保博 山口大学, 教育学部, 教授 (70034840)
田村 誠 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (50036654)
森 昭三 筑波大学, 体育科学系, 教授 (30032767)
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Keywords | エイズ教育 / 教材開発 / 保健教育 / 実態調査 / 認識調査 / 教材分析 / 病者・社会の学習モデル |
Research Abstract |
本研究は、保健教育における児童・生徒のエイズ予防教育のために有効な教材・教具が具備すべき条件を明らかにし、それに基づきエイズの典型教材の創出を意図したものである。そのため、本年度は、中学校におけるエイズ教育の実際を調査すると共に、従来開発されているエイズ予防教育のための教材・教具を分析・検討し、前年度の調査で明らかとなった児童・生徒の認識の実態をふまえて、エイズ予防教育のための教材・教具が具備すべき条件を解明し、それに基づき、エイズ予防教育の教材・教具のモデル開発を行った。その結果、 1、児童・生徒への認識調査で、児童・生徒は知りたい内容は、「病気の知識」に加えて、社会におけるエイズへの対応の実情についてであり、学年が進むほど社会生活との関連で知りたいという要望が強かった。 2、中学校の保健体育担当教師が、小・中・高で指導が必要だと考える内容をみると、小学校で指導すべき内容としては「エイズとは」「偏見や差別」を、中学校では「エイズの現状」「エイズとは」「性的接触による感染」「偏見や差別」を、高校では、「性的接触による感染」「エイズの予防(性的接触、血液による感染、母子感染)」、「偏見や差別」「コンドーム」が指導すべき内容として多くみられた。 3、従来のエイズ教材・授業を分析した結果、A病気の解説(普通の生活ではうつらない)、B病気の解説+差別しない、C患者・感染者の生活・願い(病気の解説あるいは学習)、D患者・感染者の生活・願い(共感・共生)→病気の学習活動という4つのタイプに分類できた。 4、エイズの教材モデルとして「病者・社会の学習」モデルを提示し、エイズをめぐる「相反する二つの事実」を核に教材・授業づくりを行い、矛盾した二つの事実をつなぐ学習のための具体的「発問」を開発した。
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Research Products
(1 results)