1996 Fiscal Year Annual Research Report
国語科教育改善のための国語能力の発達に関する総合・実証的研究
Project/Area Number |
06301094
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大槻 和夫 広島大学, 教育学部, 教授 (60033544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山元 隆春 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (90210533)
牧戸 章 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (40190334)
植山 俊宏 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (50193850)
位藤 紀美子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80027713)
吉田 裕久 広島大学, 教育学部, 助教授 (80108373)
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Keywords | 国語科教育 / 国語能力 / 発達 / 説明的文章 / 文学教材 / 文章表現能力 / 対話能力 / 統合モデル |
Research Abstract |
本科研の最終年度である平成8年度は,本プロジェクトの集約をめざして、本調査およびその分析に取り組んだ。また,新たに国語能力全体の発達に関わる統合モデルが提出され,プロジェクト全体の研究仮説とするための理論的整備が進められた。 これまで取り組んできた説明的文章班、文学作品班,文章表現班、音声表現班の4領域による本調査の計画・実施・分析を行った。その際、予備調査の結果を分析・考察した結果得られた研究仮説を整備し,本調査の調査仮説とした。それをもとに大規模・広域の本調査を計画し,実施した。本調査は,おおむね平成8年末から9年初頭という年度末に行われたため、現時点で集計・分析は継続中である。本年度の研究成果を大きくまとめると次の2点に集約される。 1.前年度までの調査研究によって明らかになった各領域における国語能力の発達の諸特徴を,より多くのデータをもとに確かめることができた。 2.予備調査・本調査を通じて,各領域班ごとに取り組んできた研究の成果を,「統合モデル」というかたちで,仮説の域を出ないながらもまとめることができた。 本調査についての精細な考察は今後を待たねばならないが,本調査設計時に設定した研究仮説との照合を中心に得られた研究成果を研究成果報告書にまとめている。また、一部の領域班では,集計・分析の所要時間の都合上,収集したデータ全体のうち一部分を取り上げて集計・分析し,その後全体に広げていく方法を採っている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 山元悦子: "対話能力の発達に関する研究-対話展開力を中心に-" 国語科教育. 43. 39-49 (1996)
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[Publications] 山元隆春・住田勝: "文学作品に対する子どもの反応の発達-「おにたのぼうし」の場合-" 国語科教育. 43. 60-69 (1996)
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[Publications] 植山俊宏: "説明的文章の教材性の検討" 月刊国語教育研究. 291. 48-55 (1996)
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[Publications] 牧戸 章: "文章表現力を規定する三つの「意識」" 月刊国語教育研究. 296. 46-51 (1996)
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[Publications] 難波博孝: "言話活動を支えるメタ認知-最近の研究から見えてくるもの-" 月刊国語教育研究. 299. 48-53 (1997)
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[Publications] 難波博孝: "自動化された「物語」から逃れるために" 日本文学. 45-8. 37-46 (1996)