1996 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー学研究の体系化と今後の発展方策に関する研究
Project/Area Number |
06302082
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Research Institution | OSAKA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
西川 よし一 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (20025886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越後 亮三 東京工業大学, 工学部, 教授 (70037737)
松尾 拓 九州大学, 工学部, 教授 (30037725)
茅 陽一 慶應義塾大学, 政策・メディア科学研究科, 教授 (20010704)
阿部 博之 東北大学, 学長 (00005266)
本田 健一 東京工芸大学, 短期大学部, 教授 (60013091)
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Keywords | エネルギー学 / 超長期エネルギー需給 / 持続可能性 / 核融合 / パワーエレクトロニクス / 等温燃焼技術 / リサイクル / 幸福論 |
Research Abstract |
本年度は,いくつかの研究分野を取り上げてエネルギー学の観点から重点研究課題を検討した. (1)機械工学の分野においては,熱機関内における燃焼について,エクセルギー保存の観点から見直した等温燃焼という考え方がブレイクスルーをもたらす可能性があることが提言された. (2)電子工学の分野では,太陽光発電とパワーエレクトロニクスがエネルギー問題への寄与の大きな柱であるが、このうちパワーエレクトロニクスについてはSiCを用いたデバイスの開発が重要であるとの提言がなされた. (3)化学工学の分野では,廃プラスティクスのリサイクルの方法として,これをガソリンに変換するプロセスとそのシステム構成についての提言がなされた. (4)原子核工学の分野では,超長期のエネルギー源として,月面のヘリウム3を利用する核融合の可能性や,ビーム・ビーム衝突形式での核融合の可能性などの提言がなされた. (5)システム工学の分野では,環境負荷の低い都市形成について,これをシステム工学的に分析・評価するアプローチが望まれること,技術的にはその実現可能性が高いこと,これに向けてエネルギーのエンドユ-スに関するモデル化が必要なことが提言された.また,エネルギーを大量消費する社会のあり方について,幸福論などの観点からの検討が必要であるとの提言がなされた.
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