1995 Fiscal Year Annual Research Report
工学における逆問題の適切性の数学的研究とその工学への反映
Project/Area Number |
06305005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 昌宏 東京大学, 数理科学研究科, 助教授 (50182647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 玄 東京理科大学, 理学部, 教授 (50118535)
大西 和榮 東京理科大学, 理学部, 教授 (20078554)
塩田 隆比呂 京都大学, 理学部数学科, 助教授 (20243008)
磯 祐介 京都大学, 理学部数学科, 助教授 (70203065)
西田 孝明 京都大学, 理学部数学科, 教授 (70026110)
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Keywords | 逆問題 / 適切性 / 数値解析 / 設計 / 偏微分方程式 / 積分方程式 / 正則化 / 安定性 |
Research Abstract |
本研究課題においては広領域にわたる研究組織の下で、数理工学において基礎方程式として現れる流体あるいはラプラス場、時間について非定常な系における逆問題ならびに材料特性・負荷の決定に関わる逆問題についてその適切性の構造が数理解析的立場から解明され、その成果に基づいて効率的かつ合理的な数値解析手法の開発がなされた。 工学における逆問題の研究に関して、数理解析と数値解析的側面の両面にわたる研究者の組織化が本研究課題の大きな特色であるが,それと同時に本研究組織には広い専門分野から分担者が加わっているので、先端工業技術などの支援のためにも機敏に適応し、総合的見地から寄与することが可能であった。 数理解析的側面においては、従来の考え方では一律に不適切な問題とされて研究が行われなかったさまざまな逆問題の適切性の構造が解明された。本課題においてこのような方向性をもった研究としては、カ-レマンによる偏微分方程式に関する古典的な評価および不適切性が集合論的に稀にしか起こらないことを主張する『一般化された適切性』の研究などを挙げることができる。 これらの理論的成果は逆問題の数値解析に結合されるべきものであり、本研究組織の下で、併せて信頼性のある数値解法が開発された。 さらに、数理解析的成果として,逆問題の『一般化された適切性』ならびに『適切成分』の解明がなされ,その数値解析が遂行された.
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[Publications] Masahiro Yamamoto: "Stability, reconstruction formula and regularization for an inverse source hyperbolic problem by a control method." Inverse Problems. 11. 481-196 (1995)
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[Publications] Masahiro Yamamoto: "Applications of the Hilbert Uniqueness Method to inverse source problems : stability and regularization." Z. Angen. Math. Mech.75. 515-516 (1995)
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[Publications] Jean-Pierre Puel: "Applications of exact controllability to some inverse problems for the wave equations" The Proceedings of the IFIP TC7/ WG-7. 2. 241-249 (1995)
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[Publications] Mourad Choulli.: "Generic well-posedness of an inverse parabolic problem" Inverse Problem. 12(発表予定). (1996)
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[Publications] Kazuei Onishi: "Restoration of viscous flow field usingshallow water equations" Theoretical and Applied Mechanics. 44. 243-250 (1995)
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[Publications] Gen Nakamura: "Inverse problems for elasticity" The Proceedings of ASME (1995). 発表予定. (1996)