1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06402047
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 鷹志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20024234)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 成朋 九州大学, 工学部, 助教授 (60195203)
鈴木 毅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70206499)
|
Keywords | 環境行動研究 / Environment Behavior Study / 地域 / 地域計画 / 住環境 / 人間・環境系 / 都市 / 生活領域 |
Research Abstract |
「(1)地域空間の把持・認識に関する調査」として「通学路における環境認知に関する研究」を行った。ここでは小学生から大学生までの被験者に使いきりカメラを渡し、通学途中でいつも意識する場所やものを撮影してもらい、その写真を中心としてインタビューするという手法を用いて、使いなれた日常の環境の中からどのような情報を読みっているのかを調査し、学齢や環境による差異を考察した。通学路をシークエンスの変化で表現し、そこに環境の中でキ-になっている要素をプロットするなど、分析や結果の表現における新しい方法を開発した。また「高層居住における環境認識の特性に関する考察」では実際の高層居住者へのアンケート、インタビューを通して高層居住者の持つ都市を俯瞰する視点からの環境認識の仕組みを明らかにした。高層住居は実際に訪問するのが難しい例も多く、調査の一部で使いきりカメラを郵送し、居住者自らに住居からの周辺環境を撮影してもらうことを試みた。 「(2)生活行動単位に関する調査」として「高層住宅地における子どもの遊び環境の研究」行った。ここでは総合的に計画された高層住宅地の子どもの遊び場環境を、写真投影法、ビデオによる追跡撮影等を通して調査し、人工的な環境の中で様々なものを巧みに用いて遊びを創造していく子どもの環境構築を明らかにした。調査のまとめ方では子どものスピード感や3次元的に展開する遊び環境を表現するためにビジュアルを多用するなど様々な工夫を行った。 「(3)生活者の環境行動から見た地域空間エレメントに関する読みとり」に関して「生活者から見た都市空間の研究」を行った。ここでは東京都内に住む様々な年齢、職業の人物20数名に対してアンケート、インタビューを行い、それぞれの実際の生活で都市空間の中のどのような施設を利用し、都市の中で個人の生活を展開させているのかを調査した。また調査した結果をヴィジュアルにまとめ、個人のプロフィールと支える都市空間内の施設の説明を加えたものを台湾「建築師」誌の95年12月号で「東京1995」として発表した。
|