1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06451102
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 晴雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (10144396)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福地 崇生 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (60091922)
岩本 康志 京都大学, 経済研究所, 助教授 (40193776)
岡田 章 京都大学, 経済研究所, 助教授 (90152298)
有賀 健 京都大学, 経済研究所, 教授 (60159506)
西村 和雄 京都大学, 経済研究所, 教授 (60145654)
|
Keywords | 経済成長 / 長期的経済動学 / 経済制度のゲーム論分析 |
Research Abstract |
研究は以下の4つの分野に分属して行った。 「世界経済と地域経済の成長」については、公共-社会資本ならびに民間資本ストックの及ぼす経済成長、生産力への効果を計測しており、社会資本の生産力効果が頑健な命題ではないことが見いだされた。 「人的資本と経済成長の研究」では、技能形成について、内部労働市場タイプと職能別労働市場タイプのそれぞれの特長を導く理論モデルを構築するとともに、職種別技能形成の実証研究を行い、ほぼ予想と合致する結果が得られた。 「経済制度と経済の高度化のゲーム論的研究」においては、資源配分や提携形成の合意を実現する交渉メカニズムの基本的性質を解明し、また、応用の一例として、知的所有権に関わる交渉モデルを考察するなど、制度の形成過程と経済発展の関連を分析するゲームモデルの定式化を試みた。 「新経済成長論と確率的経済成長論の研究」に関しては、人口出生率と経済成長の関係を分析し、出生率が外的に与えられている場合については、成長経路の特定化に成功した。また、確率的成長についての研究も平行して行った。 以上の結果により、成熟化経済の成長可能性に関する多面的な知見が明らかになりつつあるが、理論面と応用面ならびに実証的側面との効果的な融合が残された主要な課題の一つである。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 今井晴雄: "線形費用三者立地交渉問題" 経済論叢. 155. 117-131 (1995)
-
[Publications] Haruo Imai: "Bargaining unler the pressure of burning money" Proceelings of KSSIII. (1996)
-
[Publications] Kazuo Nishimura 他1名: "Non-Iinear Dynamics and Chaos in Optimal Growth: An Example" Econometrica. 63. 981-1001 (1995)
-
[Publications] 有賀 健 他3名: "企業ヒエラルキーと人的資本形成" 日本企業システムの経済分析. (1996)
-
[Publications] Akira Okada 他2名: "The Dynamic Trans for mation of Ptlitica Systems through Social Contract: A Game Theoretical Approach" Social Choice and Welfare. (1996)
-
[Publications] 岩本 康志: "「家計調査」と「国民経済計算」における家計貯蓄率動向の乖離について(1)" フィナンシャル レビュー. 35. 51-82 (1995)