1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452258
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤井 学 京都大学, 工学部, 教授 (30031074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 篤史 京都大学, 工学部, 助手 (30243067)
川東 龍夫 近畿大学, 環境科学研究所, 助手 (10140310)
宮川 豊章 京都大学, 工学部, 助教授 (80093318)
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Keywords | 高流動コンクリート / 石灰石微粉末 / 乾燥収縮 / クリープ / 物質透過性 / 耐久性 |
Research Abstract |
現在コンクリートの早期劣化を低減するものとして高流動コンクリートが注目を集めている。本研究においては比較的普通強度の高流動コンクリートの耐久性について検討を行い、以下のような結果を得た。 (1)高流動コンクリートの乾燥収縮ひずみは、石灰石微粉末のセメントに対する置換率、あるいは水セメント比に依存せずほぼ一定であったが、普通コンクリートよりは若干大きくなった。石灰石微粉末を使用したことによってセメント水和物の細孔構造が変化したためだと考えられる。また、クリープひずみおよびクリープ係数は水セメント比にかかわらずほぼ一定となり、従来のコンクリートと同程度となった。 (2)凍結融解抵抗性は空気量が3.0%以下のものを除いてすべて耐久性指数が100程度となり良好な対凍害性を有していた。また、増粘剤の使用が耐凍害性に与える影響も本研究の範囲では観察されなかった。 (3)高流動コンクリートは、石灰石微粉末を使用し水粉体比が低い場合には、ブリーティングが低減することによって鉄筋との界面が緻密化し、この部分の微小硬度は大きな値を示した。またコンクリートと鉄筋の付着強度は、普通コンクリートの場合には鉄筋の方向によって大きな差が生じたが、高流動コンクリートの場合には界面組織が緻密化したためか、鉄筋の方向にかかわらず一定となった。 (4)一方、高流動コンクリートはセメントの水和が材令初期に促進され、組織が緻密であるので、耐物質透過性はとくに材令初期において良好で、遮塩性は良好であったが、材令の経過に伴って同一水セメント比の普通コンクリートとあまり差がなくなった。 (5)また、石灰石微粉末を添加したセメント水和物を電子顕微鏡によって観察したが、添加しないものと比べた場合の顕著な差は観察されなかった。
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