1995 Fiscal Year Annual Research Report
一般廃棄物の処理システムに潜在するリスクの評価と軽減策
Project/Area Number |
06452282
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森澤 眞輔 京都大学, 工学部, 教授 (50026340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 稔 京都大学, 工学部, 助手 (40182852)
堀内 将人 京都大学, 工学部, 助手 (00157059)
井上 頼輝 京都大学, 工学部, 教授 (90025891)
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Keywords | 一般廃棄物処理システム / 数学モデル / システムのリスク / リスク指標 / 長崎大水害 / 阪神・淡路大震災 / システムモデル / 災害ごみ |
Research Abstract |
わが国の一般廃棄物処理システムを、システムの構成原理(廃棄物処理戦略)に注目して、いくつかの類型に整理し、それらのシステム内部での廃棄物の変質(組成変化)、体積(重量)減少、輸送、滞留などの諸現象を、廃棄物の物質収支関係を保存しつつ動的に解析する数学モデルを構築した。 廃棄物管理システムに潜在的なリスクは、システム内部での廃棄物動態と密接に関連している。この視点から、システムの平常操業時およびシステムを構成する要素プロセスの機能喪失をもたらさない程度の異常事態に注目して、リスク原因事象と評価対象リスク、リスク指標を設定した。 長崎大水害後の災害ごみの処理を対象に、構築した数学モデルにより廃棄物の流動特性を分析した。構築したモデルの妥当性をまず平常時における長崎市の一般廃棄物処理システムを対象にして確認し、清掃工場等の操業が停止した状態での災害ごみ処理の実態と平常状態への回帰を解析した。また、廃棄物輸送能力の増強や野焼き、廃棄物焼却能力の増強等の施策が、廃棄物に関連するリスクの低減にどのような効果をもたらすかを明らかにした。次いで、阪神・淡路大震災後の廃棄物大量発生と処理システムの被災、発生した震災ごみの処理のあり方を、神戸市を対象にして検討した。臨時に構成された可燃廃棄物の焼却工場、廃棄物の一時保管場、一時保管場における分別、最終処分場における埋立、域外搬出等の諸プロセスをモデルに組み込み、神戸市が設定した災害ごみ処理基本計画に添って、円滑な廃棄物処理の可能性とその溢路について検討した。
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Research Products
(2 results)