1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452328
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 安徳 九州大学, 工学部, 教授 (80010940)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舒 衛民 九州大学, 工学部, 助手 (80253508)
常光 幸美 九州大学, 工学部, 助手 (40211974)
|
Keywords | 電解析出 / 金属多層膜 / コバルト / 白金 / 金属人工格子 / 反射電子顕微鏡法 |
Research Abstract |
水溶液からの電解析出により原子層のオーダーで制御された積層膜を作ることを目的として、主にCo/Pt系について、電析初期の膜観察、多層膜の作製、膜構造の解析、膜の磁気測定を行った。 Pt(111)面上にCoを数原子層析出させ反射電子顕微鏡法で観察すると、Coはヘテロエピタキシャルに近い良好な膜として析出する。その上さらにPtを電析させると、Coを析出させた時の過電圧の違いによって次に析出するPtの形態に変化が見られる。比較的平坦な膜の出来る条件で積層膜の作製を試みた。Co5nm、Pt10nmの積層膜は断面電子顕微鏡観察で比較的良好な積層膜になっている部分が確認された。X線回折では長周期回折線の幅が広く、高次の回折線が明瞭でなく、全体としての積層膜の完全性は今一歩という段階である。積層膜の磁気特性は面内に容易に磁化し、垂直磁化膜にはなっていない。 積層膜を表面からスパッタエッチしながらオージェ電子分光とX線光電子分光分折を行った。界面での化学組成は急峻な変化はせず相互に混合した積層界面であった。X線光電子分光では、Coの2PとPtの4fのピーク位置に化学シフトが観察された。界面でCoとPtの強い結合が考えられ、規則化合金層の形成が示唆される。 Coの原子層をさらに薄くした平滑な多層膜を作製する条件を明らかにすることが今後の課題であり、Co/Ptの人工格子を電析で作製し、気相成長の人工格子と磁気特性を比較することが次年度の研究目標である。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Yukimi Jyoko: "Electrocrystallization of Cobalt/Platimun Multilayers" Research Report on Metallic Artificial Superlattice. 117-121 (1994)
-
[Publications] Makoto Arita: "Photo electrochemical Properties of Anodic Oxide Film on Niobium" Materials Transactions JIM. 35. 233-237 (1994)