板構造の崩壊モード解析に基づく信頼性評価に関する研究

1995 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06452354
• Research Institution: Osaka Prefecture University
• Principal Investigator: 岡田 博雄 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90081398)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 坪郷 尚 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80254431) ; 正岡 孝治 大阪府立大学, 工学部, 助手 (10244659) ; 邵 暁文 大阪府立大学, 工学部, 講師 (80244656) ; トーマス ジョージ 大阪府立大学, 工学部, 講師 (40243919) ; 北浦 堅一 大阪府立大学, 工学部, 講師 (00081399)
• Keywords: 板・骨組複合構造 / 座屈・圧壊強度 / 継ぎ手部の亀裂損傷解析 / 構造信頼性 / 最終崩壊モード / ねじりモーメント / 高速コンテナ船 / 実構造への適用性

Research Abstract

研究計画の最終年度である平成7年度には、次のような成果を得た。
1.複合静荷重を受ける板要素および骨組要素の挙動および最終強度条件式の再検討に関しては、まず、合理的な固有関数の組合せによる矩形板の座屈並びに最終強度解析法を開発するとともに、初期不整に対する検討を行った。また、その船体板構造の最終強度解析と信頼性評価への適用性に関する検討も行った。
2.変動荷重を受ける板要素の疲労および亀裂伝播挙動の検討に関しては、構造継ぎ手部の亀裂損傷評価システムを開発するとともに、それに基づく疲労信頼性とパラメータ重要度解析システムとの統合化を行った。また、いくつかの基礎的な継ぎ手モデルに適用して数値的検討を行い、その有効性を確かめた。
3.板・骨組複合構造の主要崩壊モードの生成・選定とそれに基づく信頼性評価法の開発に関しては、まず、六面体有限要素を用いた板・骨組複合構造の崩壊モード解析とそれに基づく信頼性評価システムを開発した。また、いくるかの基礎的なモデルに対する数値的検討を行い、その有効性を確かめた。
4.昨年度開発した板・骨組複合構造モデルによる信頼性評価システムを用いて、斜波中における超高張力鋼製コンテナ船の主構造の主要崩壊モードや強度に及ぼすねじりモーメントの影響の特徴などについても検討を行った。また、従来の研究結果などとの比較・考察から本システムの実構造への適用性を確かめた。
5.これまでに開発しているものを拡張・改良した統合化システムの開発により、船舶や海洋空間利用構造体等の主要構造の板・骨組複合構造モデルによる信頼性評価がより合理的に行える見通しが得られた。

Research Products

• [Publications] 上田幸雄、岡田博雄、正岡孝治: "選択的固有関数による矩形板の座屈荷重推定法" 関西造船協会誌. 223. 133-138 (1995)
• [Publications] H.Okada,et al.: "A Method for Plastic Collapse and Reliability Analysis of Thin Plate Structures Using Lumped Plasticity Models" Proc.,5th.International Symposium on Plasticity and Its CurrentApplications (Sakai,Japan). 899-902 (1995)
• [Publications] H.Okada,et al.: "Comparative Studies on Structural Reliability of Ship's Hull Structures Based on Collapse Mode Analysis" Proc.,6th.International Symposium on Practical Design of Ships and Mobile Units (Seoul,Korea). 2. 2.783-794 (1995)
• [Publications] 日比茂幸、黒田浩章、岡田博雄: "信頼性を基準とした板・骨組複合構造の部材重要度評価システムに関する研究" 日本造船学会第13回海洋工学シンポジウム、論文集. 55-62 (1995)
• [Publications] 日比茂幸、黒田浩章、岡田博雄、室津義定: "板・骨組複合モデルによる船体主構造の信頼性解析とそれに基づく部材重要度評価に関する研究" 第3回構造物の安全性、信頼性に関する国内シンポジウム(JCOSSAR'95). Vol.3. 675-682 (1995)
• [Publications] 上田幸雄、正岡孝治: "固有関数を用いた薄板構造物の弾塑性解析法(第2報)-初期不整量を考慮した矩形板要素-" 日本造船学会論文集. 178. 463-471 (1995)
• [Publications] 上田幸雄、正岡孝治、岡田博雄: "固有関数を用いた薄板構造物の弾塑性解析法(第3報)-信頼性評価への適用-" 日本造船学会論文集. 179(発表予定). 未定 (1996)
• [Publications] H.Okada,et al.: "A Method for Reliability-Based Sensitivity Analysis of Ship's Hull Structures Using Combined Plate and Frame Structure Models" Proc.15th International Conference on Offshore Mech.and Arctic Engineering(OMAE'96),ASME(Florence,Italy,1996),. (to be presented). 未定 (1996)
• [Publications] 岡田博雄: "構造破損モード解析に基づく溶接構造物の信頼性評価システムとその適用例" 溶接学会平成8年度春季全国大会シンポジウム論文集前刷. (発表予定). 未定 (1996)