1995 Fiscal Year Annual Research Report
職場改善に結びつけられる人間工学的職務負担評価システムの開発
Project/Area Number |
06454232
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Research Institution | INSTITUTE FOR SCIENCE OF LABOUR |
Principal Investigator |
小木 和孝 財団法人労働科学研究所, 所長 (90124312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 剛 財団法人労働科学研究所, 労働環境保健研究部, 主任研究員 (10204679)
前原 直樹 財団法人労働科学研究所, 労働生理心理研究部, 研究室長 (60165660)
高橋 誠 財団法人労働科学研究所, 労働生理心理研究部, 研究室長 (50142071)
酒井 一博 財団法人労働科学研究所, 労働環境保健研究部, 研究部長 (90072660)
渡辺 明彦 財団法人労働科学研究所, 労働環境保健研究部, 主任研究員 (30072648)
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Keywords | 職務負担評価 / 生理的心理的負担 / 職場改善 / 自覚症状 / 人間工学的評価 / 人間工学チェックリスト |
Research Abstract |
1.産業現場で実施可能な人間工学対策の中で、職務負担評価に直接結びつく要因を抽出し、職場改善用チェックリストにまとめた。主要因として、運搬と移動、職場レイアウト、ワークステーション操作、情報表示、安全性、休養衛生施設と作業編成を含めた。これらの主要因別に職務負担からみた改善策の内容について解説する説明を付した。 2.昨年度開発した負担監察モニター連続記録装置を用いて代表的な機器操作作業とヒューケンケア作業中の作業姿勢等と生理反応の変化を記録し解析した。心拍数、筋電図、上体傾斜姿勢などの記録と行動観察によるタイム・スタディ記録を時間軸上で照合できるようにして、生理的負担観測の実用性を確認した。また、この連続記録と質問紙法による自覚症状の繰り返し記録、チェックリスト適用結果を組み合わせて、人間工学的対策に関連の深い職務負担評価システムを実地に応用することができることを確かめた。 3.現場改善のトレーニングに、この評価システムによる情報を用い、職務負担の問題点の指摘に評価結果がどの程度有効に応用できるかについて調べた。 4.以上の検討結果に基づき、負担状況の連続記録、負担の自覚的評定、改善対策チェックリストからなる職務負担評価システムを汎用性の高いパッケージとして構築した。これを応用して得られる結果と、現場で実際に行われている改善事例との関係を調べ、職務負担評価の結果から改善策の指摘を行う上での問題点について考察を加えた。これから、生理的心理的負担として作業への集中と単調感、拘束作業姿勢、筋負担、視覚負担、覚醒度と全身疲労感、疲労部位の訴えなどが共通して、必要な人間工学的対策を示唆しやすいことを確かめた。 5.この評価システムの現場応用を今後重ねて、実用性の大きい職務負担評価法として発展させることを計画している。
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