1994 Fiscal Year Annual Research Report
単座位DNA多型Km型・A_2m型・α_2-マクログロブリン型等の検出法の開発
Project/Area Number |
06454247
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
石津 日出雄 岡山大学, 医学部, 教授 (70033157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 智恵美 岡山大学, 医学部, 助手 (10115842)
宮石 智 岡山大学, 医学部, 講師 (90239343)
山本 雄二 岡山大学, 医学部, 講師 (30136379)
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Keywords | DNA polymorphisms / Polymerase chain reaction / Alelle-specific primer / Kappa marker / Alpha marker / Haptoglobin / α_2-macroglobulin / HLA-DRB1 |
Research Abstract |
本年度までに既にアレル特異的プライマーによるPCR条件を確立しているKm型、A2m型(IgA2型)については、本法により日本人における各遺伝子頻度の推定を行い、従来の血清学的検査法による推定遺伝子頻度とほぼ一致した成績が得られ、さらに家族試料により遺伝関係に矛盾のないことが確認された。 ハプトグロビン型については、本年度アレル特異的プライマーを使用したPCR法による型判定条件を確立し、本法により日本人における遺伝子頻度分布の推定を行うとともに、血液、血痕を試料として希釈、保存、加熱等が本法による型判定に及ぼす影響についても検討を行っている。 α_2-マクログロブリン型については、本年度は多型判定条件の確立には至っていない。 HLA型については、HLA-DRB1遺伝子座の多型判定法を試みているが、血清型遺伝子の場合とは異なり、DRB1遺伝子座の対立遺伝子数が50を越え、これらのすべてに対応したアレル特異的プライマーを作製して型判定を行う方法ではコストが高くつき実用的でないため、各対立遺伝子をグループ別に、グループ特異的プライマーにより増幅した後、増幅DNA断片をさらに制限酵素により切断して型判定するPCR-RFLPs法を導入した。しかし本法では従来移植や輸血学分野で行われている方法に一部改良を加え、即ちHLA-DRB遺伝子群特異的PCRを行った後、グループ特異的PCRを行うsemi-nested PCR法を採用したため、検出感度を飛躍的に向上させることが出来た。今後本法により各種法医学的試料からの型判定を行う予定である。
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