1995 Fiscal Year Annual Research Report
単座位DNA多型Km型・A_2m型・α_2-マクログロブリン型等の検出法の開発
Project/Area Number |
06454247
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Research Institution | Okayama University Medical School |
Principal Investigator |
石津 日出雄 岡山大学, 医学部, 教授 (70033157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 智恵美 岡山大学, 医学部, 助手 (10115842)
宮石 智 岡山大学, 医学部, 講師 (90239343)
山本 雄二 岡山大学, 医学部, 講師 (30136379)
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Keywords | 遺伝子多型 / Km型 / A2m型 / ハプトグロビン / α2-マクログロブリン / HLA DRB1 / ポリメラーゼチェインリアクション(PCR) / Allele-specific amplification |
Research Abstract |
私どもは対立遺伝子(アレル)特異的プライマーを使用したPCR法により単座位DNA多型検出法の開発を試み、以下に示す成績を得た。 1.Km遺伝子型(血清Km型に対応する遺伝子多型) アレル特異的(ASA)プライマーを用いたsemi-nested PCR法により、リンパ球DNAだけでなく全血、血痕、唾液斑、毛髪の毛根部からKm遺伝子型の判定が可能であり、日本人115名の検査成績からアレル頻度はKm*3=0.739、Km*1,2=0.261と推定された。 IgA2遺伝子型(血清A2m型を支配する免疫グロブリンアルファ鎖定常部遺伝子の3′-flanking領域に見られる遺伝子多型) ASAプライマーを用いたnested PCR法により100pgのリンパ球DNAからIgA2遺伝子型の検出が可能であり、日本人318名の検査成績からアレル頻度はIgA2*1=0.561、IgA2*2=0.439と推定された。また全血、血痕、唾液斑及び各種臓器・組織片からIgA2遺伝子型が判定された。 3.HAL DRB1型(HLAクラスII DRB1遺伝子の多型) ASAプライマーを用いたsemi-nested PCR法により10pgのリンパ球抽出DNAからHLA DRB1型の検出が可能であり、また全血、血痕からも型判定が可能であった。 4.Hp遺伝子型(血清Hp型に対応するHp遺伝子多型) ASAプライマーを用いたPCR法により200pgのリンパ球抽出DNAからHp遺伝子型の判定が可能であり、また全血、血痕、唾液斑及び毛髪の毛根部からもHp遺伝子型が判定された。 5.α-2-マクログロブリン遺伝子型の判定 α-2-マクログロブリン遺伝子型については、現在までのところ型判定に適したASAプライマーの作製に成功しておらず、遺伝子型は判定できていない。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山本雄二: "PCRによるKm遺伝子型の判定" DNA多型. 1. 69-74 (1993)
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[Publications] 高田真吾: "PCRによるIgA2遺伝子型判定法の確立" DNA多型. 2. 155-159 (1994)
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[Publications] 矢野 朱: "PCRによるハプトグロビン遺伝子型の判定" 日法医誌. 49補冊号. 216 (1995)
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[Publications] Yamamoto,Yuji: "Km genotyping by polymerase chain reaction (PCR) using allele-specific amplification primers" Forensic Sci.Int.75. 85-93 (1995)