1995 Fiscal Year Annual Research Report
EGFRアンチセンス発現系を用いた悪性脳腫瘍遺伝子治療法の開発
Project/Area Number |
06454421
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Research Institution | KYOTO PREFECTURAL UNIVERSITY OF MEDICINE |
Principal Investigator |
上田 聖 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40094411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 現之 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50239662)
河田 光博 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60112512)
中川 善雄 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (00188913)
須川 典亮 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50244596)
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Keywords | malignant afioma / EGFR ontisense gene therapy / レトロウイルス / 異常EGFR |
Research Abstract |
我々は今までに悪性グリオーマにおけるEGFRの発現について研究を重ね、その発現がグリオーマの悪性化と密接に関係しており、その発現を抑制することがグリオーマの治療に役立つのではないかと考えて研究をすすめてきた。その結果リポソーム包埋のantisense geneにて増殖抑制効果を得ることができたので、今回はさらに研究をすすめ、EGFR antisense gene産生組み替えレトロウイルスを開発し、悪性脳腫瘍に対する抗腫瘍効果の研究をin vitroにて調査した。さらに悪性グリオーマにおける新たな異常EGFRの検索を実施した。以上の研究よりEGFR antisense gene産生組み替えレトロウイルスが悪性グリオーマに対する有効な治療法による基礎的データを得ることができ、さらに新たな異常EGFRが発見された。このことはグリオーマの悪性化、腫瘍増殖能と密接な関係にある異常EGFRの発現率が今までに考えられていた以上に高頻度である可能性もあり、その面からEGFR antisense gene産生組み替えレトロウイルスが悪性グリオーマに対する有効な治療法になる可能性が示唆された。研究成果としては、EGFR antisense gene産生組み替えレトロウイルスの開発に着手し、in vitroでの悪性グリオーマに対するEGFR antisense gene産生組み替えレトロウイルスの抗腫瘍効果を検討、著明な腫瘍抑制効果を得ることができた。さらにいままでに報告されている悪性グリオーマに発現する異常EGFRは、その発現率がglioblastomaにおいても40%弱であり、それとは異なったtypeの異常レセプターを検索したところ新たに2種類の異常EGFRを発見することができた。
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[Publications] 須川典亮,上田聖: "アンチセンスDNAを用いた遺伝子治療" Clinical neuroscience. 12(6). 684-686 (1994)
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[Publications] Noriaki Sugawa,et al: "Brain Tomar Research and Therapy" Springer-Verlag Tokyo, 4 (1995)