1994 Fiscal Year Annual Research Report
新しい脂肪吸収評価法を用いた至適生体部分小腸移植モデルの作成
Project/Area Number |
06454504
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
仁尾 正記 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (70228138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里見 進 東北大学, 医学部, 講師 (00154120)
遠藤 尚文 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00213596)
千葉 敏雄 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (20171944)
大井 龍司 東北大学, 医学部, 教授 (50004734)
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Research Abstract |
ブタを用いた生体部分小腸移植のモデル作成の前段階として、移植の手技的な問題を解決するとともに、移植腸管の至適部位および長さの決定を目的として、部分小腸自家移植モデルの作成を行った。検討には体重20kg程度の幼若ブタを用いた。ブタの解剖学的特徴から空腸のみを部分的にグラフトとして移植するにはその血管構築の面から採取する長さに制限が生じることから、部位としては回腸を用いることとした。生体移植が前提であることから腸管の長さには自ずと制限があり、ドナーの立場からは可及的に短いことが望ましい。全小腸の20%および30%の長さに相当する回腸をグラフトとし、さらにグラフト以外の残存腸管の切除を移植時に同時に行う群と移植2週間後に2期的に行う群とに分け、それぞれの差を比較検討した。この結果、30%小腸移植を行い、2期的に残存腸管の切除を行うことにより最高の生存を得ることができるものと判断された。そこで次の段階として、この方法を用い同じサイズのブタを使って同種小腸移植を試みた。免疫抑制剤としてはFK506(0.3mg/kg/day)を用いた。技術的には移植が可能であること、および急性期の拒絶反応のコントロールが可能であるとの結果が得られたが、未だ長期生存が得られるには至らず、術後管理法特に免疫抑制方法のプロトコールに工夫が必要である。今後長期生存モデルが完成した段階で生体部分小腸移植のモデルを確立し、さらにこれを用いての消化吸収能を中心としたグラフト機能評価を行う予定である。
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