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1994 Fiscal Year Annual Research Report

口腔白板症および偏平苔癬の発症要因についての疫学的研究

Research Project

Project/Area Number 06454577
Research InstitutionAichi Gakuin University

Principal Investigator

池田 憲昭  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30150791)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 長尾 徹  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90261007)
宮崎 秀夫  九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (00157629)
Keywordsベータ-カロチン / 白板症 / 偏平苔癬 / 疫学
Research Abstract

愛知県常滑市において、口腔白板症、口腔偏平苔癬についての患者一対照研究をするための基礎資料を得るために下記の調査を実施した。調査日:平成6年10月13日,対象:平成6年度常滑市60才歯の健康相談を受診した計157名(男性71名、女性86名)
(情報収集および分析)
栄養調査:事前に質問調査紙票を同検診受診希望者に送付し、自記法調査を行った。
血液検査:受診者中からインフォームドコンセントの得られた者より採取し、血後冷凍保存した。
口腔検診:常滑市で従来行っている口腔粘膜疾患検診に準じて行った。
分析 :カロテン類その他の分析を実施した。
(結果)157名の内、口腔病変は15例(9.5%)検出され、内訳は白板症10例(6.4%)、偏平苔癬5例(3.2%)であった。被験者の内151名(96.2%)(男性68名、女性83名)が血液採取に同意した。
性別の平均血清ベータ-カロテン値は、男性39.6μg/dl、女性82.7μg/dlで、女性に高い値を示した。喫煙については、禁煙者30名(男性27名、女性3名)の平均が34.2μg/dlに対して、過去に喫煙を経験した29名(男性のみ)の44.9より低く、非喫煙者82名(男性11名、女性71名)の79.0に比べて著しく低かった。口腔病変として検出された15名(男性9名、女性6名)の平均血清ベータ-カロテン値は38.4μg/dlで、総被験者平均より著しく低かった。有病者の非喫煙者6名(男性1名、女性5名)の平均血清ベータ-カロテン値は37.6μg/dlで、口腔粘膜病変の無い非喫煙者の平均より著しく低かった。栄養調査の結果は現在分析中である。
(考察)今回の調査で、血清ベータ-カロテン値は男性より女性が高く、喫煙者より非喫煙者が高い結果となり過去の佐々木らの報告と同様であった。口腔前がん病変および状態として検出された被験者の血清ベータ-カロテン値は口腔粘膜疾患の無い被験者のそれより著しく低かったが、とりわけ非喫煙者で同疾患保有者のベータ-カロテン値が低いことは、ベータ-カロテンの血清レベルが同疾患の発病に関与しているという仮説を支持する結果となった。
質問調査紙票の分析は進行中だが、これにより被験者の食生活,日常生活習慣、既往歴などの因子と本疾患およびベータ-カロテンの血清レベルとの関連を明らかにできるだろう。
(今後の予定)平成7年度は口腔粘膜疾患検診の対象を3000名とし、患者一対照研究を行うことにより、口腔前がん病変および状態発生因子をより明確ににしたい。

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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