幼児期から中学3年までの有酸素的作業能の発達に関する追跡的研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06454628
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 小林 寛道 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60023628)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 八木 規夫 三重大学, 教育学部, 教授 (10126998)
• Keywords: 発育発達 / 最大酸素摂取量 / 縦断的研究

Research Abstract

本研究は、幼児期から中学生期にかけての最大酸素摂取量および運動能力の発達の様子を、同一対象の追跡的測定によって縦断的に明らかにすることを目的として、1980年以来異なる対象群に対して継続実施してきた研究のうち、最終年度にあたる1996年度について実施したものである。すなわち、幼児期には体育指導が行われていない三重大学教育学部附属幼稚園を卒園し、附属小学校に入学し、平成6年に附属中学に進学した男女生徒40名を対象に、11〜12年目の継続追跡測定を実施した。
測定項目は、形態計測(22項目)、握力、背筋力、垂直とび、立位体前屈、立幅とび、1歩助走幅とび、立ち5段とび、シャトル走、自転車駆動パワー、および最大酸素摂取量である。最大酸素摂取量はトレッドミルランニング法によって測定した。
本年度追跡測定を完了した対象群の最大酸素摂取量の追跡測定結果は、男子の場合、幼稚園年少児0.746l(40.4ml/kg/分)、年中児0.799l(39.5ml/kg/分)、年長児0.986l(44.1ml/kg/分)、小学1年1.259l(51.7ml/kg/分)、小学2年1.362l(50.3ml/kg/分)、小学3年1.501l(50.9ml/kg/分)、小学4年1.627l(48.6ml/kg/分)、小学5年1.780l(47.7ml/kg/分)、小学6年2.059l(48.5ml/kg/分)、中学1年2.331l(48.9ml/kg/分)、中学2年2.786l(51.2ml/kg/分)、中学3年2.368l(44.0ml/kg/分)であった。
測定結果は、測定項目すべてにわたって2個人別に処理し、体格、体力・運動能力の発達の様子をとらえた。一連の追跡測定結果は、15年間で約1,500人について得られた。