1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06455005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣松 毅 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (80012491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 雅明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20260523)
小林 信一 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (90186742)
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Keywords | 生涯学習 / ドクターコース / 大学院 / 科学技術 / 人材養成 / リカレント教育 / 社会人入学 / 博士 |
Research Abstract |
本平成7年度は、特に博士課程在学の社会人学生が、おかれている研究環境について、対象を絞り込んだ事例研究を実施し、有用な知見を得た。 特に、従来型の常勤職の経験を持たない若年学生と何らかの常勤職経験をもつ者(本研究では、社会人学生とする)との違いを比較対象することで、問題点を抽出することに努めた。その目的は、社会人経験を持つ学生の入学が増大している現状の中、その数多い問題点を改善するために必要となる基礎的情報を収集することにある。 具体的には、次の方法論で、調査を行った。 まず、平成6年度に実施した全国研究科長アンケートの結果を踏まえて、10大学11研究科を調査地に選定した。 これら調査地の博士学位を目指す課程に在学中の大学院生に対して、「大学院博士課程学生の研究教育環境に関する調査」アンケートを行った。 引き続き、当該研究科の博士課程指導教員に対して、インタビュー調査を実施し、教員の側から、問題点を聴取した。 さらに、アンケートの協力者院生の中から、インタビューをも実施し、アンケートの補足及び特に研究及び勤労の時間構成を聴取した。 その結果、以下のような知見を得た。 1.多くの博士課程在学の社会人学生は、大学院での研究活動と所属先の勤務時間の合計が、60時間を越えなければ、博士論文作成に十分な研究活動ができない状況があり、それが家族等の負担となっていること、 2.託児システム等の社会制度が不備のために、特に女性が在職のままで、博士学位を目指すことが、かなり恵まれた条件でかつ本人に相当な創意工夫や調整能力がなければ、できないこと、
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 廣松毅: "日本の大学における工学教育:過去・現在・未来" シュプリンガー・サイエンス. 10. 17-20 (1995)
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[Publications] 廣松毅: "企業・大学・人材" 朝倉書房, 154 (1995)