1995 Fiscal Year Annual Research Report
自動車運転シミュレータを用いた高齢運転者の運転特性・診断システムの開発
Project/Area Number |
06555159
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Research Institution | TOYOTA NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
荻野 弘 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (70043205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 宏治 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (40132609)
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Keywords | 高齢者 / シミュレータ / アクセレレーションノイズ / 運転技術 / スペクトル解析 |
Research Abstract |
高齢者の積極的な道路交通への参加をねらい、運転特性を明確にすることで安全で利用しやすい道路交通施設建設のための指針を示す目的で平成6年度,7年度で研究を行った結果、以下の成果を得た。 平成6年度の研究から、(1)高齢者自身が車を運転して社会参加する、(2)曲線半径が200mを境にして高齢者と若齢者の差がアクセレレーションノイズや減速度の最大値などの走行指標に現れる、(3)心理的な感覚尺度からも曲線半径が200m50mでは重みが6倍となる、(4)ハンドル操作のスペクトル解析から、曲線半径が大きくなるとハンドルを微調整することが高齢者に多くみられ、このような不安定なハンドル操作は高速運転時には危険である などが分かった。 平成7年度の研究からは,(5)ハンドル操作についてもアクセレレーションノイズと同様にステアリングノイズが定義でき、高齢者のうちでも女性運転者が極端に大きく、男性の5倍にも達した、(6)曲がりにくさの一対比較では、中年者と若齢者は半径50mと他の曲率半径の違いを明確に評価しているのに対し、高齢者は50mと100mを明確に区別することができないことが示され、前年度の成果の(3)の一部を修正する結果となった。一方、(7)警察庁開発のK2テストとの相関では、状況判断力および動作の正確さを被説明変数としステアリングノイズとアクセレレーションノイズを説明指標とする重相関モデルが最も優れた運転技術診断モデルとなることが示された。 過去4年間の研究から、自動車運転シミュレータを用いることにより、(8)高齢者の運転技術診断が可能、(9)曲線半径を中心とした幾何構造上の問題点を明らかにすることが出来るシステムに改良できた。今後の課題は、高齢運転者の最大の欠点である複合危険事象発生時の回避行動が訓練できるシステムに改良する必要があることが分かった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 野田宏治、荻野弘、栗本譲: "道路交通環境を考慮した自動車のアクセレレーションノイズ予測モデルと交通事故に関する研究" 土木学会論文集. No.512 IV-27. 61-71 (1995)
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[Publications] 野田宏治、荻野弘、栗本譲: "アクセレレーションノイズによる高速道路の交通事故分析に関する研究" 第15回交通工学研究発表会論文報告集. 153-156 (1995)
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[Publications] 伊豆原浩二、荻野弘: "短距離交通システム導入へ向けての一考察" 第6回日本都市計画学会中部支部研究発表会概要集. 6-9 (1995)
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[Publications] 荻野弘、野田宏治: "自動車運転シミュレータを用いた高齢運転者の運転特性評価に関する研究" 豊田高専研究紀要. 第27号. 43-50 (1995)
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[Publications] 荻野弘、野田宏治、井ノ口弘昭: "自動車運転シミュレータによる高齢者の運転特性分析" 土木学会中部支部研究発表会講演概要集. IV-84. 617-618 (1996)
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[Publications] 荻野弘、野田宏治、柴田栄作: "豊田市の居住環境から見た地区特性の評価分析" 土木学会第50回年次学術講演概要集. 第4部. 856-857 (1995)
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[Publications] 荻野弘、野田宏治: "自動車運転シミュレータを用いた高齢運転者の運転特性・診断システムの開発" 文部省科学研究費研究成果報告書, 45 (1996)