1994 Fiscal Year Annual Research Report
ぬれ性の評価に基づいた機能性ダイヤモンド用接合合金の開発
Project/Area Number |
06555196
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
田口 收 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (30042253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 洋一 (株)東京ダイヤモンド工具製作所(仙台工場), 製造係長
丹野 浩一 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (50042247)
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Keywords | ぬれ / ダイヤモンド / 接触角 / 表面エネルギー / 界面張力 / 接合合金 |
Research Abstract |
これまでに装置の一部改修を終了し、純金属試料(Al,Au,Cu)の購入および供試ダイヤモンドの表面研磨を行い、真空中において各金属の融点から1473Kの温度領域でのぬれの温度依存性ならびに1273Kと1373Kの2種の温度にて,7.2KSまで保持するぬれの時間依存性を調べた。これらの研究により次のような成果が得られた。 Alは1250K以上では接触角は急激に減少し、ぬれ性が著しく良くなる。一方1273Kにおける時間依存では、接触角はぬれの初期に急激に低下し、その後暫時減少する。また、AuおよびCuでは融点から1400Kまで接触角は暫時減少し、1373Kにおける時間依存では、接触角は時間に依存せずほぼ一定の値となる。さらにぬれ測定後のぬれ界面の組織観察では、Alの場合界面近傍においてAL_4C_3と考えられる炭化物の結晶生成が明らかになった。ダイヤモンドと溶融金属との界面張力は5〜6Nm^<-1>となった。 本研究におけるこれまでに得られた成果は、従来研究報告がまったくなされておらず貴重なデータがある。またダイヤモンドAl系で観察された炭化物の生成は、ぬれ挙動が界面反応と深く関連しているものと考えられる。平成7年度に予定している合金における研究では、合金組成として炭化物を生成し易い元素を添加することが重要であることが示唆された。
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