1994 Fiscal Year Annual Research Report
中間材を用いた自動車用アルミニウム複合クラッド材の開発研究
Project/Area Number |
06555215
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
池田 千里 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (60109832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 圭介 東北大学工学部, 材料加工学科, 教授 (40005921)
秋好 鈞 昭和アルミニウム(株), AIM事業部, 部長
田口 收 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (30042253)
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Keywords | 塑性加工 / クラッド圧延 / 接合 / 複合材料 / 押出し加工 / せん断 / 拡散層 / 計量化 |
Research Abstract |
平成6年度は、実験計画に沿って、以下の研究を遂行し、一部を学会等で公表した。 1.アルミニウムおよびチタンを鉄と合わせて押出し、圧延などの塑性加工によって複合させ、塑性変形による接合強度を支配する因子を整理した。その結果、相手材料の選択、相互の適性、表面仕上げ、加工率によって、常温でも強固な固相接合が得られることが示された。 2.拡散の影響、特にアルミニウムと接合相手材の機械的性質の差異と化学的性質を明らかにして、接合を左右する因子を解析した。塑性加工後の界面を加熱した場合、拡散層の幅は相手材の純度と界面の加工硬化や欠陥の程度に著しく左右されることが示された。 3.セラミックスや金属も含めた加圧接合部のはく離試験を行ない、走査型電子顕微鏡で接合部の反応層構造や強度特性を調べ、評価した。接合部の破面観察によれば、複合クラッド界面に垂直な「せん断模様」と拡散層の形成の促進に著しい相関関係が見い出された。 4.金属やセラミックスを対象としたアルミニウムとの複合体をプリフォーム(予備成形)し、新生面を意識した加工を行ない、接合に効果的な因子、欠陥を整理する。接合および拡散熱処理の温度、速度、雰囲気について吟味した。温度については未整理だが、塑性せん断の薄い界面領域は、材料によって定まる最適値が存在していることが明らかとなった。 以上の結果の一部は、「塑性変形によるクラッド材のプロセスと特性」としてまとめ、「金属加工に関する国際会議'94」(英国、バ-ミンガム)および「日本塑性加工学会連合講演会」(熊本)において発表した。 現在、アルミニウム合金と純度の高い鉄(電磁軟鉄)の複合加工における変形能について、機械的性質、引抜き限界、圧延クラッドを中心に、引き続き検討中である。
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