1995 Fiscal Year Annual Research Report
熱線法オンライン粘度センサーの開発とその食品加工・醗酵生産管理への応用
Project/Area Number |
06556020
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮脇 長人 東京大学, 農学部, 助教授 (80012053)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 一郎 雪印乳業, 技術研究所, 所長
山川 隆 東京大学, 農学部, 助教授 (20134520)
|
Keywords | 熱線法粘度センサー / オンラインセンサー / 非ニュートン流体 / キタンサン酵酵 / タバコ培養細胞 |
Research Abstract |
食品加工や発酵・培養プロセスモニタリングに適するステンレス製保護筒付き熱線法粘度センサーを開発した。センサーはニュートン流体に対しては粘度に、非ニュートン流体に対しては見かけ粘度に対して良好で広い応答を示し、その応答特性(ΔT)は、粘度または見かけ粘度(μ)に対して、次式によって記述することができた。 ΔT=a×iogμ+b ニュートン流体と非ニュートン流体とに対するセンサー応答特性の比較から、熱線法粘度センサーは非常に低い剪断速度において流体粘度を認識していることが明らかとなった。 熱線法粘度センサーをXanthomonas campestrisによるキサンタン製造プロセスモニタリングおよびタバコ細胞(Nicotina tabacnm L. cv. Bright Yellow 2)培養おける細胞増殖モニタリング対して適用した。センサーは高圧滅菌耐性であり、キタンサン発酵のおいてはキタンサンの蓄積に伴う、またタバコ細胞培養においては細胞密度の増加に伴う、培養液の見かけ粘度の増加に対して良い応答を示した。以上により、発酵プロセス用インラインセンサーとしての、保護筒付き熱線法粘度センサーの、代謝産物濃度、細胞密度、菌体生理状態モニタリングなどへの応用可能性が示された。保護筒付き熱線法粘度センサーは単純構造でありながら広い対粘度応答範囲を有しており、他の原理に基づく粘度センサーと比較して汎用性の高い点に大きな特長がある。
|