1995 Fiscal Year Annual Research Report
RS及びGIS技術を活用した水害危険度判定システムの開発研究
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06558054
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目黒 公郎 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40222343)
片山 恒雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (70013216)
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Keywords | 洪水 / 洪水予測 / リモート・センシング / 地理情報システム(GIS) / 災害情報システム / 水文・気象 / 土地利用 |
Research Abstract |
本研究は全体的に順調に軌道に乗ってきたとはいうものの、解析手法の開発に対して、その手法に見合うレベルのデータの収集が十分にできないという問題に悩まされて続けてきた。リモートセンシング(RS)と地理情報システム(GIS)の技術を最大限に活用して水災害の危険度を判定するシステムを開発したいという目的のうち、洪水モデルの開発に関しては、ARC/INFO、ERDAS、ORACLEなどのソウトウェアを使った汎用型の洪水予測モデルがほぼ完成したといえる。異なるソフトによるデータソースからのデータを統合化するための変換プログラムを作成し、これらのデータを使った災害情報システムの枠組みを構築することができた。実際のデータとしては、スリランカのコロンボ市内の一部地域、フィリピン・ルソン島のアグノ川流域を対象として、気象、水文、地形、土地利用データを収集することを試みた、スリランカ、フィリピンには、それぞれこの研究に興味を持つ専門家グループを見つけることができたにもかかわらず、開発した解析システムに見合うレベルのデータ収集は、予想以上に難しかった。現地の研究機関から提供されたデータの質及び精度が不十分なのである。これら協力研究者と何回も情報やデータのやり取りをしながら、どんな質のデータがどんな形で必要かを理解してもらうのに時間がかかった。幸いなことに、本年度の終りころになって、とくにアグノ川流域に関して、モデルとデータの精度がやっと一致するようになり、災害情報システムを用いた洪水予測の結果の有用性を議論できるようになりつつある。今後は、洪水予測の結果を地域災害の大きさに結び付けることが必要であるが、最近のインターネットによる情報交換技術の進歩の速さを考慮すると、洪水予測結果をWWW上に公開することにより、それぞれの地域の研究機関などがその災害としての規模を独自に想定するほうが、全体システムとして適切なのではないかと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A. S. HERATH: "Use of GIS based distributed catchment model for on-site facility design" Proc. annual conf. Japan society of hydrology and water resources. 180-182 (1995)
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[Publications] A. S. HERATH: "Investigation of scaling effect in hydrologic modeling using distributed hydrologic models" Proc. 2nd Study Conference on GEWEX Asian Monsoon Experiment. 207-211 (1995)
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[Publications] A. S. HERATH: "Effect of Discretization Resolution on a distributed catchment model" Proc. annual conf. Japan society of hydrology and water resources. 167-168 (1995)