1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06558105
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
野地 澄晴 徳島大学, 工学部, 教授 (40156211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 晃弘 アロカ株式会社, 研究所, 研究員
大内 淑代 徳島大学, 工学部, 助手 (00253229)
吉岡 秀文 徳島大学, 工学部, 助教授 (40191548)
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Keywords | in situ hybridization / 細胞成長因子 / 動物胚 / 自動化 / 遺伝子スクリーニング |
Research Abstract |
動物の遺伝子は約5-10万種あると考えられている。それらの遺伝子の一部は生物の形態形成に関与しており、それらの遺伝子群が何時、何処で発現するかを決定する事は発生分化のメカニズムを研究する上で非常に重要であると考えられる。そこで、多くの遺伝子の発現地図を作製することを可能にするため、遺伝子発現を調べる有用な方法であるin situ hybridization法を自動化(自動ISH装置)し、省力化を計ることを計画し、本試験研究を行った。 1.ISH装置の自動化:前年度は液体の分注ロボットを改良し、新しく考案したプレート上にサンプル切片を添付し、ロボットおよび吸引機を用いてISHの全工程の自動化に成功した。本年度は、whole-mount in situ hybridization法の自動化を同様に開発した。現在、性能試験をしているところである。 2.cDNAライブラリーの作製と遺伝子のクローニング: ニワトリ胚および昆虫(コオロギ)胚の脚芽からmRNAを調製し、cDNAライブラリーを作製している。当初の計画ではニワトリ胚を用いる予定であったが、体積が大きすぎ、非常にコストがかかるので、より小さな体積のコオロギの胚を用いることに計画を変更した。その結果、PCR法により50種の遺伝子のクローニングに成功した。 3.遺伝子発現地図の作製: クローニングした遺伝子について、whole-mount in situ hybridization法などにより、遺伝子の発現地図を作製した。特に、細胞成長因子のcDNAやホメオボックス遺伝子について調べた。ニワトリおよびショウジョウバエにおいては方法が確立できたが、コオロギ胚についてはまだ完成していない。現在、試行錯誤により条件を検討している。ニワトリ胚での研究から、ヘッジホッグ、骨形成因子、Wnt、繊維芽細胞増殖因子などの遺伝子発現に特徴があり、様々な組織の形態形成に重要な働きをしていることがわかった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] H.Ohuchi et al: "“Involvement of androgen-induced growth factor (FGF-8) gene in mouse embryogenesis and morphogenesis"." Biochem.Biophys.Res.Commun.204. 882-888 (1994)
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[Publications] T.Takebayashi et al: "Hepatocyte growth factor/scatter factor has mitogenic,motogenic and morphogenetic activities on chondrocytes." J.Cell Biol.129. 1141-1419 (1995)
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[Publications] H.Ohuchi et al: "An additional limb can be induced from the flank of chick embryoly by FGF4." Biochem.Biophys.Res.Commun.209. 809-816 (1995)
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[Publications] T.Mima et al: "FGF can induce outgrowth of somatic mesoderm both inside and outside of limb-forming regions." Dev.Biol.167. 617-620 (1995)
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[Publications] A.Orimo et al: "Molecular cloning,structure and expressiun of mouse estrogen-responsive finger protein (efp) ; co-locatization with estrogen receptor mRNA in target organs." J.Biol.Chem.270. 24406-24413 (1994)
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[Publications] T.Ishikawa et al: "Truncated type II receptor for BMP-4 induces secondary axial structures in Xenopus embryos." Biochem.Biophys.Res.Commun.216. 26-33 (1995)
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[Publications] 野地澄晴: "生物薬科学実験講座V 遺伝子-In situ hybridization" 広川書店, 6 (1994)
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[Publications] 野地澄晴: "分子生物学プロトコール-組織切片へのIn-situ ハイブリダイゼーション" 南江堂, 11 (1994)