1994 Fiscal Year Annual Research Report
配偶者の死における悲嘆緩和への援助的介入とその効果の検討
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06610149
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
河合 千恵子 (財)東京都老人総合研究所, 心理学部門, 研究員 (00142646)
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Keywords | 配偶者の死 / 援助的介入 / ウィドウ・ミーティング / 電話相談 / 事後効果 / 精神的健康度 / 不安感 / 孤独感 |
Research Abstract |
1.研究の目的 配偶者の死は人生で経験する最大のストレスであることが知られている。本研究は配偶者と死別した人々の悲嘆を緩和するために、援助的介入を行い、その効果を検討することによって、どのような介入方法が最も効果的であるかを明らかにすることを目的としている。今年度は、初年度であり、連続講座を実施することによる効果と介入を行わないコントロール群について検討した。 2.研究の方法と成果 「連続講座」については10月13日から12月8日までの毎週木曜日(全8回)に東洋英和女学院大学で実施し、講座の初日と最終日に心理テストを施行し、連続講座の効果を測定した。受講者は123名(男性41名、女性82名)であった。また、連続講座の事後効果を検討するために、連続講座終了から3カ月目にあたる3月に郵送による調査を実施した。心理テストのみを実施するコントロール群(77名)では第1回調査を1月に実施した。心理テストで用いた尺度は、(1)GHQ精神健康度、(2)孤独感尺度(3)PGCモラールスケール、(4)CAS不安検査、(5)死別後の反応である。 精神障害スクリーニングであるGHQ精神健康度のカットオフポイントは6/7であるが、連続講座群、コントロール群共に第1回目のテストではほとんどの者がこれより高い得点を示していた。連続講座の実施後はこれらの指標がどのような推移を示すのかは、連続講座の事後調査とコントロール群の2回目調査の回収後に検討する。 3.今後の展望 次年度には、「ウィドウ・ミーティング」「悲嘆からの立ち直り教室」「電話相談」を実施し、「連続講座」と合わせて介入の効果を検討したい。
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