1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640756
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
仲川 勤 明治大学, 理工学部, 教授 (60139459)
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Keywords | 光学分割 / 単糖類 / 高分子膜 / 膜分離 / グルコース / アミノ糖 |
Research Abstract |
α-D-glucoseと立体化学構造が類似しているα-D-2-deoxy-2-aminoglucopyranosyl-(1´→6)-D-sorbitolとmanitolの等モル混合物であるアミノ糖(以下AGP)を高分子に結合させた膜を用い、単糖類の光学分割を行なった。AGPを結合させる高分子材料として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、クロルメチル化γ-メチル-L-メタクリレート(CE-PMLG)、ポリスルホン、クロルメチル化ポリスルホン(CE-PSt)を用いた。AGPおよび高分子材料を所定の割合でジメチルホルムアミドに溶解し、60〜100℃で2〜24時間反応させた。AGPは用いた高分子の繰り返し構造単位に対するmol比で0.1、0.25、0.35を用いた。AGPを結合したポリマーをPMMAの場合を例にとると、PMMA-AGP(0.25)のように表す。常法により反応生成物を精製した。得られたAGP結合ポリマーの塩素あるいは窒素の元素分析、官能基のFTIRによる分析、水和度を測定した。これらによりAGPがポリマーの側鎖に結合していることを確認した。水和度はAGPの置換率により異なり0.18〜0.59であった。液液透析用のセルを用いD-glucose、L-glucose、D-mannose、D-galactoseの 1x10^<-3>〜1x10^<-1>mol/dm^3 水溶液の透過実験を行った。いずれの単糖の透過係数も濃度の増加とともに減少したがこれらの単糖類の中で D-glucose が最も高い透過係数を示した。独立に膜への単糖類の分配係数を測定し、透過係数と分配係数より拡散係数を得た。単糖類の透過係数は AGPの置換率、単糖類の濃度により異なるが、25℃で 1〜16x10^<-7>cm^2/secであった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 仲川 勤・兼政昭仁: "塩素化炭化水素高選択透過性の新規な高分子膜の合成と透過性" 繊維学会誌. 51(印刷中). (1995)
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[Publications] Tsutomu Nakagawa Akihito Kanemasa: "Seventh International Conference on Pervaporation Processes in the Chemical Industry" 発表予定.