使い易い数学ソフトウェアの研究・開発

1994 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06650075
• Research Category: Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
• Research Institution: Nagoya University
• Principal Investigator: 鳥居 達生 名古屋大学, 工学部, 教授 (10029069)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 長谷川 武光 福井大学, 工学部, 教授 (70023314) ; 三井 斌友 名古屋大学, 人間情報研究科, 教授 (50027380) ; 斎藤 理史 名古屋大学, 工学部, 助手 (70252252) ; 張 紹良 名古屋大学, 工学部, 助手 (20252273) ; 杉浦 洋 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60154465)
• Keywords: 数学ソフトウェア / 数値ヒルベルト変換 / アダマ-ル変換 / 有理関数近似 / 非線型方程式 / 多重積分 / 大規模線型方程式

Research Abstract

平成6年度の研究計画にしたがって順調に研究は進行している。各研究者は、それぞれの役割分担に応じて、積極的に研究を行った。各研究者は応用数理学会平成6年度会、数値解析シンポジウム(東北大)、研究集会「数値計算アルゴリズムの現状と展望」(京都大、数理解析研)、第2回日中数値数学セミナー(電気通信大)、等で研究成果の発表を行った。また、関係の学術雑誌に投稿し、その内この一年間掲載された論文は5件である。
新たに得られた主な知見:
1.数値ヒルベルト変換、アダマ-ル変換の有効な算法
2.有理関数近似のために必要な安定な算法
3.非線形方程式へのDurand-Keruer型解法の拡張
4.多重積分の優良格子点法の探索
5.大規模線形方程式の反復解法の収束特性の改良
等である。
本研究計画においては、研究成果は最終的に数学ソフトウェアとして実装されることを意図している。
この観点から今後計算機実験を多く行いアルゴリズムの有効性を検討し信頼できるソフトウェアを作らなければならない。

Research Products

• [Publications] 鳥居 達生: "Hilbert and Hadmard Transforms by Generalized Chebyshev Expansion" J. of Computional and Applied Mathematics. 51-1. 71-83 (1994)
• [Publications] 杉浦 洋: "Wegmann法に基づく数値等角写像の自動化について" 情報処理学会論文誌. 35-2. 309-312 (1994)
• [Publications] 杉浦 洋: "Durand-kerner型補助関数を用いた非線型方程式の多段反復法" 日本応用数理学会論文誌. 4-2. 67-80 (1994)
• [Publications] 三井 斌友: "確率微分方程式の数値スキームの誤差における統計的部分" 日本応用数理学会論文誌. 4-2. 127-139 (1994)
• [Publications] 趙 燕結: "A Knowledge-Based Method for Mathematical Notations Understanding" 情報処理学会論文誌. 35-11. 2366-2381 (1994)
• [Publications] 細田 陽介: "悪条件線型方程式に対する一つの直接解放" 日本応用数理学会論文誌. 4-4. 287-298 (1994)
• [Publications] 島内 剛一: "アルゴリズム辞典" 共立出版株式会社, 951 (1994)