1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650311
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
工藤 謙一 (財)神奈川科学技術アカデミー, 研究員 (90250232)
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Keywords | マイクロマニピュレータ / 細胞操作 / 圧電素子 |
Research Abstract |
平成6年度においては,次に示すような実験を行い結果および知見を得た. (1)『圧電素子の急速変形を利用した微小移動機構』を組み込んだ細胞操作用マイクロマニピュレータは操作対象物が非常に微小な場合,駆動機構が引き起こす振動がマニピュレーションに悪影響を与えていた. 本年度は下記に示すような対策を試みた. (1)震動源の分散化.(2)ER流体を用いた防振機構の開発.(3)圧電素子への印加電圧の制御. 下記に示すような結果および知見を得た. (1)'震動源の分散化:装着した駆動用圧電素子を小型化および複数化して駆動源を分散した.個々の駆動源による振動は減少したが,全体としてみると予想していたほどの効果は得られなかった.しかし,ここで興味深い知見を得た.複数駆動の場合,個々の圧電素子への電圧を印加するタイミングを変えることにより,マイクロマニピュレータ先端の微細器具の動作を微小ながら制御可能となった. (2)'ER流体を用いた防振機構の開発:マイクロピペット先端部をER流体に潜らせ実験を行った.防振効果を確認した.現在,実験継続中. (3)'圧電素子への印加電圧の制御:電圧印加時間を制御することにより,先端部の振動の増減を確認した. 6年度の研究を振り返ってみて,微細器具先端の動作について新しい知見を得られたことが,大きな成果であったと評価できる. (2)精密工学会誌に投稿するための論文執筆中
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