1994 Fiscal Year Annual Research Report
P形セレン化亜鉛のエピタキシアル成長における5つ素ドープの高効率化
Project/Area Number |
06650348
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
針生 尚 東北大学, 工学部, 助教授 (40005301)
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Keywords | P形セレン化亜鉛 / エピタキシアル成長 / プラズマ励起5つ素 / プラズマ発光分光 |
Research Abstract |
マグネトロン放電形のプラズマ励起セルを試作し、プラズマ発光分析により窒素の励起状態を調べた。このプラズマセルでは、活性ちっ素の励起状態を従来のものより高く、すなわち中性窒素分子よりイオン化した窒素分子の割合を多くできる。供給電力の増加(70Wまで)、セル内圧力の減少により後者の相対濃度を高くできるが変化はあまり大きなものではない。また、窒素原子からの発光は検出感度以下であった。 ホトルミネセンススペクトルの変化は、ドープされる窒素濃度の増加に伴い、中性アクセプタに束縛された励起子発光、導電帯、窒素アクセプタ準位への遷移による発光、浅いドナーアクセプペア発光、深いドナーアクセプタペア発光の順に相対強度が増加するという一般的傾向を示す。 ちっ素ガスに水素を混合すると、ペニング効果により窒素原子が生成されホトルミネセンス特性の良いp形ZnSeが実現できるが、同時に成長膜中に水素がとりこまれ、アクセプタを補償する効果も生じる。ヘリウムを混合しても励起窒素原子が生成されるが、成長膜はすべて高抵抗でp形のものは成長できなかった。ホトルミネセンス強度も水素混合のものより1桁以上低く、これは結晶性の劣化によるものと考えられる。 原料の公称純度が同じであっても含まれる残留不純物濃度の程度が供給先によって異なり、特にSe原料中に含まれる塩素と思われる残留不純物の影響が大きく、原料の選択が重要である。 容量結合形窒素プラズマ内での成長、マグネトロン形プラズマセルを用いた成長いずれの場合においてもイオン化した窒素分子濃度の高いプラズマを用いた場合の方がホトルミネセンス特性の良いp形ZnSeが得られる。
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Research Products
(1 results)