1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660223
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
飯田 浩二 北海道大学, 水産学部, 助教授 (40142707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 徹 北海道大学, 水産学部, 助教授 (60209971)
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Keywords | 音響資源調査 / 計量魚群探知機 / 底魚(そこうお) / ターゲットストレングス / ソナー / キャリブレーション |
Research Abstract |
本研究は計量魚探技術の高精度化とデータ解析手法の簡素化を目的としている.本年度の研究実績の概要は以下の通りである. 1.ネットワーク分散型計量魚探データ解析システムの試作.高性能ワークステーションおよび複数のパソコンをネットワーク化し,計量魚群探知機や航海計器出力をデータ集録しながらワークステーション上でデータ解析を行う並行処理を実現した.データ解析では積分データから生物密度の鉛直断面図(SVエコーグラム)を描画したり,エコーグラム上の特定の領域を選別したりする会話型の処理機能を持たせた. 2.海底エコー処理の高度化.船体動揺などで海底のエコーレベルは著しく変動するが,海底のエコー波形の特徴は変わらない.そこで海底エコー波形の変曲点を検出し,これを海底信号として使用することにより,海底至近距離の高精度測定が可能となった. 3.幼稚魚の音響散乱特性の測定.有鰾魚の稚魚は魚探周波数で共振を含む複雑な音響散乱特性を呈する.このことが音響による成魚の現存量推定に無視できない誤差となって現れる.3魚種,6体長クラス,4周波数で稚魚のターゲットストレングスを測定し,その特性を明らかにした. 4.ソナーエコー処理の高度化.漁業用ソナーでは2次元画像しか得られないが,多数の画像を処理することによって,立体的な魚群形状,分布位置,行動を解析することができる.音響資源調査におけるソナー利用の有効性を示した. 5.計量魚探キャリブレーション手法の改善.較正球を用いた計量魚探のキャリブレーション手法の技術的問題点を改良した. 6.音響資源調査の効率化.国内の調査船によるスケトウダラ音響資源調査に参加し,調査コースや積分層設計の改善とデータ収集の効率化を行った.とくに,現場調査で記録すべき調査野帳の書式の提案,資源量地図作成のための海域の区画化,衛星画像や海水温データの集約化など,適切な指針を与えた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 黄斗泰,飯田浩二,向井徹: "底魚資源量の音響推定における海底基準と海底オフセットの決定について" 日本水産学会誌. 61. 43-50 (1995)
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[Publications] 飯田浩二・他: "魚群探知機で見た噴火湾に来遊するスケトウダラ産卵群の分布と海洋環境" 日本水産学会誌. 61. 27-34 (1995)
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[Publications] K.Iida and T.Mukai: "Behavior of Kokanee(Oncorhynchus nerka)in Lake Kuttara Observed by Echo Sounder" Fisheries Science. 61. 641-646 (1995)
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[Publications] T.Mukai and K.Iida: "Diurnal Variation of Encaged Fish Echoes and Estimation of Fish Tilt Augle Distribution" Fisheries Science. 61. 647-652 (1995)
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[Publications] K.Iida<T.Mukai.D.J.Hwang: "Relationship between Acoustic Backscattering Strength and Density of Zooplankton in the Sound Scattering Layer" ICES Journal of Marine Science. 53. 000-000 (1996)
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[Publications] K.Iida,et al.: "Three Dimensional Interpretation of Sonar Image for Fisheries Research" Acoustical Imaging. 22. 000-000 (1996)