1996 Fiscal Year Annual Research Report
モンタージュ画像による下垂体の複数免疫組織化学反応陽性細胞の同定分布解析
Project/Area Number |
06660378
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石井 隆 京都大学, 農学部, 助手 (70111945)
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Keywords | 下垂体 / 免疫組織化学 / 画像解析 |
Research Abstract |
今年度の研究計画では、ウシならびにヒツジの下垂体において、各種の免疫反応陽性細胞の組み合わせについて画像解析を進めることと免疫電顕法によって各タイプの細胞を同定し、それらの微細構造を観察することであった。ヒツジにおいては、各タイプの免疫陽性細胞の組み合わせによる画像解析は終了した。それらの横断面積を吻側測定野と尾側測定野とで比較した結果、TSH免疫反応陽性細胞で、吻側測定野の平均値(64.9μm^2)の方が尾側測定野の平均値(75.2μm^2)より有意に(p<0.05)小さい結果となった。その他の細胞では吻側測定野と尾側測定野間で有意な差はない結果となった。測定野当たりの面積割合では、PRL免疫反応陽性細胞は吻側測定野の平均値(34.4%)よりも尾側測定野の平均値(41.1%)の方が有意に(p<0.05)大きいという結果になったが、細胞数割合では、吻側と尾側の測定野間で有意な差は無かった。一方、TSH免疫反応陽性細胞では、細胞数割合が尾側の平均値(15.1%)よりも吻側の平均値(18.8%)の方が有意に(p<0.05)大きい結果になったのに、細胞面積割合は吻側と尾側の測定野間で有意な差はなかった。ACTH、GH、LHβ免疫反応陽性細胞の細胞数割合、細胞面積割合はともに吻側と尾側の測定野間で有意な差はなかった。細胞数割合と面積割合については、一番大きかったのはPRL細胞で、その次はGH細胞であったが、TSH、ACTH、LHβ細胞はそれぞれに同程度の存在率を示した。これらの数量化した結果は前年の実績報告で示した光顕観察の結果をよく裏付けるものとなった。しかし、ウシにおける、PRL、GH、TSH、ACTHの各ホルモンに対する免疫反応陽性細胞の組み合わせの解析は結局終了できなかった。また、LH、FSHに対する良い抗体も見つけることは出来なかった。免疫電顕(金コロイド法)による各タイプの細胞の同定は、ヒツジ、ウシともに、PRL、GH、TSHの抗体に対する免疫反応陽性顆粒を含む細胞をそれぞれ確認できた。
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