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1994 Fiscal Year Annual Research Report

寄生中感染は中間宿主(カ類)の防御応答をどのように発現させるか

Research Project

Project/Area Number 06670278
Research Institution国立予防衛生研究所

Principal Investigator

小林 睦生  国立予防衛生研究所, 昆虫医科学部, 室長 (00118473)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平岡 毅  国立予防衛生研究所, 昆虫医科学部, 研究員 (10238339)
Keywords媒介蚊 / 異物認識 / 体液レクチン / メラニン化 / ミクロフィラリア
Research Abstract

カの体液レクチンが体内に侵入してきた多細胞性の寄生虫のメラニン化の初期段階に関与している事が示唆されて以来、体液レクチンが異物認識機構に関係している可能性が考えられている。現在までに、媒介昆虫類の生体防御機構に関する研究はメラニン合成に係わるProphenoloxidase(Pro-PO)活性化系の構成因子に重点が置かれた研究が多く、異物認識機構に関するアプローチがほとんど見られなかった。本課題ではこの問題を解明すべく、体液レクチンの生物的役割を明らかにするためにオオクロヤブカ体液よりレクチンの精製を試みた。現在までに、オオクロヤブカ約5万匹より45ml程の体液を採取し部分精製を開始している。今までに、オオクロヤブカの体液レクチンは1)45℃10分間の熱処理で赤血球凝集活性が約10倍上昇する事、2)硫安沈殿で飽和度20-30%の分画に活性が認められる事、3)Sepharose 6B樹脂および固定赤血球によるアフィニティークロマトグラフィーで分子量約78kDのタンパク質が活性分画であるなどが明らかになった。しかし、部分精製の収率が非常に悪いためその後の完全精製まで至っていない。一方、この体液中にはヒト赤血球に対して溶血活性を示す因子が存在している事が明らかとなり、興味ある事に、この溶血に体液レクチンが関与している事を示す結果が得られた。非感受性カの体内でフィラリア幼虫が発育部位で組織崩壊を起こす事が観察されているが、このような宿主応答に上記の活性が関係している可能性が考えられる。今年度はより多量の体液(約100ml)を採取する予定で、体液レクチンの完全精製を行ない、そのタンパク質に対する抗体を作製する事、また、溶血活性の部分精製も試みる。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Kobayashi,M.: "Biological role of lectin in the humoral defence responses of mosquitoes" Developmental & Comparative Immunology. 18. 102 (1994)

  • [Publications] 小林 睦生: "森 勝義・神谷 久男編「水産動物の生体防御」" (株)恒星社厚生閣, 129 (1995)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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