1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06670380
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉良 尚平 岡山大学, 医学部, 講師 (50033212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早津 彦哉 岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)
野上 祐作 岡山理科大学, 理学部, 教授 (00172768)
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Keywords | 水環境 / 変異原性物質 / モニタリング / 多環芳香族炭化水素 / Benzo(a)pyrene / 石コウ球 / 水流強度 / 時間平均値 |
Research Abstract |
(1)水環境中の変異原性物質捕集方法の比較検討: ブルーレ-ヨン(BR)懸垂法の定量性を中心に検討した.Benzo(a)pyrene(BaP)を標的物質とした場合,BR懸垂法は,Sep-PakC18に24時間で1L持続通水して捕集したBaP量の、0.4倍(静止水中)-19.9倍(強く攪拌した状態)が吸着回収され、水流強度が強いほど回収量が多くなった。このことは、異なった水域での測定値を比較する上で、水流強度を考慮した回収量の補正が必要であることを示している。日本環境変異原学会(第23回大会・1994年・静岡)で報告。 (2)水流強度の簡易測定法: 試作した石膏球を水中に24時間懸垂した際の溶解減少量と、電磁式水流計で測定した水流速度の24時間平均値との間には、よい相関が認められ、石膏球の溶解減少量の測定は、水流強度の簡易測定に効果的であることが分かった。 (3)環境水域で使用できる携帯ポンプの開発: 市販のペリスタルティークポンプをバッテリ-駆動に改造した。このポンプでSep-PakC18に環境水を24時間持続通水することにより,BaPなどの変異原性多環芳香族炭化水素濃度を、時間平均値(TWA)として測定する方法を考案した。第29回日本水環境学会(1995年。広島)で報告予定。 (4)BR懸垂法での捕集量の水流強度による補正: (2)で検討した石膏球をBR懸垂法に併用し、環境水中から捕集されたBaP量(BR-BaP)と石膏重量減少量(W_O-W)を測定した。一方懸垂した水域でのBaP濃度を(3)の方法でTWAとして測定し、このTWAと(BR-BaP)/(W_O-W)^nの関係を解析した。電磁式水流計での測定値が0-4.16cm/secの水域(通常の沿海)では、nの値を0.9-1.5の範囲にした時、TWAと(BR-BaP)/(W_O-W)^nの値がよく相関した.このことは,BR懸垂法での捕集量と水流強度の簡易測定値(石膏球重量減少量)から、環境変異原性物質のTWA近似値を算出しうる可能性を示している。この点は平成7年度に、環境水における測定例を増やして、妥当性を確かめる予定にしている。第29回日本水環境学会(1995年・広島)で報告予定。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 吉良尚平.野上祐作.早津彦哉: "環境水域における変異原性モニタリング手法の比較実験" 日本環境変異原学会第23回大会要旨集. 68- (1994)
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[Publications] 坂野雅彦.野上祐作.吉良尚平: "水環境中の多環芳香族炭化水素の時間平均値の測定手法に関する研究" 第29回日本水環境学会講演集. (発表予定). (1995)
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[Publications] 堀口洋.野上祐作.吉良尚平: "水環境中の変異原性検出手法の改良" 第29回日本水環境学会講演集. (発表予定). (1995)