1995 Fiscal Year Annual Research Report
好中球、血小板の大量培養法の開発と臨床応用への検討
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06671075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池淵 研二 東京大学, 医科学研究所, 講師 (20175194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 茂隆 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50134614)
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Keywords | 顆粒球 / 巨核球 / 血小板 / Bリンパ球 / サイトカイン / ストローマ細胞 / in vitro増幅 / プロテオグリカン |
Research Abstract |
in vitroの系で造血系細胞、特に成熟血球の増幅を支持する系の開発を目的に研究を行った。マウスの骨髄ストロマ細胞と骨髄細胞の共培養系では、サイトカインとしてG-CSFを添加する系で、マウス成熟顆粒球の著明な増幅系(週2回の培地交換毎に顆粒球がlx10^6個以上産生し、およそ6-7週間にわたってこの系が維持される)が確立された。ヒトの臍帯血由来CD34陽性細胞を免疫磁気ビーズ法で純化し、ヒト骨髄由来のストロマ細胞と共培養したが、ストロマ細胞がロット毎に機能が一定せず、かつ造血細胞の産生は小規模にとどまった。そこでヒト造血を支持することが知られているマウスストロマ細胞株MS5とCD34陽性細胞を共培養したところ、顆粒球細胞の増幅は培養初期のごく早期のみに限られ、予想外にG-CSFとSCFの存在下にヒトプレB細胞の著明な増幅が認められた。培養液を1週間毎に交換するたびに約lx10^6個の細胞が回収できた。B細胞は現在までの解析ではCD10、CD19、CD20などの未分化な成熟段階のマーカーを表現するのみで、細胞表面免疫グロブリンなどの発現はない。 in vitroの系で血小板を作成するため、マウス巨核球の分化誘導を試み、巨核球細胞の胞体突起形成を指標に各種サイトカイン、プロテオグリカンの作用を検討したところ、IL-6が巨核球の細胞骨格、チュブリンの成熟を誘導すること、硫酸基を有するプロテオグリカンが胞体突起形成を誘導することなど、新しい現象を報告できた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kenji Tajika et al: "A novel aspect of the maturational step of megakaryocytes in thrombopoiesis:Bundle formation of Microtubules in megakargocytes" Experimental Hematology. 24. 291-298 (1996)
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[Publications] Kenji,Tajika,et al: "A role of GAGs in ECM on morphogenesis of megakargocytes" British J.Haematology. in press. (1996)
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[Publications] Xingwei Sui et al: "gp130 and c-kit signalings synergize for ex vivo expansion of human primitive hemopoietic progenitor cells" proc.Natl.Acad.Sci.USA. 92. 2859-2863 (1995)
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[Publications] Hiroshi,Sato,et al: "Biological characteristics of chronic easinophilic leukemia cells with a t(2;5)(p23;q35)translocation" Leukemia and lymphoma. 19. 499-505 (1995)