1994 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーオキシドジスムターゼ遺伝子発現調節と酵素発理
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06671157
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
吉岡 俊正 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60146438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 由理 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00256512)
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Keywords | 活性酸素 / フリーラジカル / SOD / 遺伝子 / 転写調節 / 血清応答要素 / ESR / 糸球体血管内皮細胞 |
Research Abstract |
1)Mn-SODセンスおよびアンチセンスcDNA発現プラスミド作製:Mn-SODの細胞内での特異作用を明らかにするため、同酵素を細胞内で特異的に発現増強減弱させる。この目的のためウシおよびラットMn-SODcDNAをセンスおよびアンチセンス方向に真核細胞発現ベクター(pcDNA3)に組み込むが、このコンストラクトは現在スクリーニング段階である。今年度中に糸球体細胞にコンストラクトが導入され酵素発現(活性、蛋白量)を検討する。 2)酸化的ストレスによる細胞機能異常の指標の確立:従来の方法での脂質過酸化物および非特異的細胞障害の指標である細胞からのLDH放出量の定量は既に研究代表者らが報告している。平成6年度は細胞機能障害の鋭敏な指標として電子共鳴スピン法(ElectronSpin Resonance,ESR)による細胞からのフリーラジカル放出の定量法が確立した。本法は脂質過酸化物およびLDH放出の測定よりも早期に細胞へのストレスが検知可能である。この特長を利用し、急性腎不全患者の血清により細胞からのフリーラジカル産生が促進することが確認され米国および日本腎臓学会で報告されると共に、急性腎不全の早期診断法としての特許申請がなされている。 3)血清依存性Mn-SOD遺伝子転写調節:ラットMn-SOD遺伝子の転写調節領域(5'側-220bp迄の領域)に血清依存性の転写調節因子応答要素が存在することが血管内皮細胞を用いた実験で確認された。また低蛋白血症を持つネフローゼ患者血清は正常血清に比べMn-SOD遺伝子転写活性化作用が少ないことも明かとなった。転写調節の解析に用いられた遺伝子断片には既知の血清応答要素(特異的塩基配列)を含まず、本遺伝子の血清依存性転写調節は未知の応答要素で制御されていると考えられる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kiyama S,Yoshioka T,et al: "Strategic lows for the activation of the superoxide dismufase gene in the nephros." Kidney International. 47. 536-546 (1995)
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[Publications] Yoshioka T.et al: "Oxidants induce transcisptional activation of mauganese superoxide dismufase in glomerulas cells." Kiduey International. 46. 405-413 (1994)
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[Publications] Yoshioka T.et al: "Induction of maugauke superoxide dismufaze by glucocorficoids in glomerulas cells" Kiduey International. 45. 211-219 (1994)
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[Publications] Yoshioka T.: "Cellular defeuse mechanisms against ischaemic and foxiciujury" Nephology Dialysis and Transplantation. 9. 34-36 (1994)
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[Publications] 吉岡俊正: "SOD遺伝子の発現調節" 腎と透析. 36. 259-267 (1994)
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[Publications] Yoshioka T.: "Regulation of antioxide euzyml genes by glucocorficoids" Seiunan in Pedintric Nephrology. 10. 1-9 (1994)
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[Publications] 吉岡俊正: "腎とフリーラジカル(酸素代謝産物によるSOD遺伝子発現制御)" 東京医学社, 283 (1994)