1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671179
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大熊 恒郎 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (50160453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 成 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20250764)
里見 進 東北大学, 医学部, 教授 (00154120)
横堀 寿光 東北大学, 工学部, 助教授 (00124636)
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Keywords | 血管壁物性の測定 / 超音波エコーリンアスキャン / 吻合部動脈物性 |
Research Abstract |
1、計測装置、解析装置の開発 血管壁物性の測定では、超音波エコーリニアスキャンプローベと、その制御装置の改良で、一定区間での複数点での信号の採取が可能となった。また複数信号の同時記録とそれをコンピュータ上で再現する装置を組み合わせ、目的とする吻合部動脈物性のコンプライアンスミスマッチングを検出するデータを採取できるようになった。解析プログラムについては、個々の計測点の測定値からそれぞれの物性を算出し、これらを連続させて吻合部での不整合を評価している。測定に関しては、計測点をより密に、多数設けるのが理想だが、現在の装置の機能的限界に制限される。またプログラムについても、可能な部分は基本言語のオリジナルプログラムから汎用ソフトウエア上での操作に移行が可能である。 2、臨床応用と測定値の評価 臨床応用については、末梢動脈の吻合を施行した症例に対し吻合部の物性評価を行い、装置の安定性、再現性について検討をしている。測定結果として、実際に吻合部前後で物性の変化を認めるが、その程度は基礎疾患としての動脈硬化の進行度に左右される。吻合部物性の不整合と内膜肥厚による狭窄、閉塞の出現との関係は、長期的な経過観察と血管造影などの臨床所見とを相関させる必要があり、現在明らかな結果は得られていないが、今後更に測定対象数を増やすことで末梢吻合の成績向上に有用な結果が得られるものと考えている。
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